ゲーセン店員の懐古主義で行こう 第132回:ずんずん教の野望

ずんずん教の野望

 お早うございます、こんにちわ、こんばんわ。稲波でございます。最近ソシャゲをよくやっているという話を書いたのですが、新しいゲームを探すのは面倒なのでCMで入ってきたゲームで気になるものがあれば、といったノリだったわけです。そしてCMの中でゲームをプレイしてお金を儲けようといったものをみて、何だこれと思いやってみましたよ。最低2000円ないと入金できないという作りになっていて、5面くらいクリアしてやっと7円しか入らないという。しかもクリアごとにCMを見せられます。つまり儲かるのは運営ばかりでめんどうなだけということで、美味しい話はないということですな。実際に2000円まで溜めてみて、本当に入金できるのか試してみたいと思います。さて、そんな欲にまみれたことをやっていると、奴らがやってくるぞということで、今回紹介するゲームはこちら。

 1994年にリリースされた『ずんずん教の野望』です。固定画面というか固定フィールドの中にいる敵を全滅させればクリアというオーソドックスな作りのシューティングゲームです。その独特な世界観は当時のプレイヤーには未だに強く印象づいていることでしょう。ストーリーは世界を支配しようとしている「ずんずん教」というカルト集団を潰し、人類を救うという内容。プレイヤーは金地蔵、銀地蔵を操りずんずん教の派閥を潰して行くことになります。正直このゲームをプレイしていた当時、敵がずんずん教なのか自分がずんずん教なのかよくわかっていませんでしたねぇ。だって面の開始時に、

 というシーンが毎回入るんです。どっちだってなりません? さて、本作はまず大きく4つのステージから選択することとなります。それがこちら。

 日本、アジア、欧州、米国の4つの支部ですね。それぞれが複数の派閥を持っています。全部クリアする必要があるので適当に選んでいきます。あ、ルールとしては最初に表示される規定人数を倒すことでクリアできるというものです。まずは日本支部から。

 日本支部において、本当に討伐する必要があるのは其の三の「朝まで泥酔派」だけだと思います。あとはただの芸能。こういう敵なので自分が悪いほうじゃなかろうかと思うわけです。「演歌はこぶし派」とかただの演歌歌手でしょ。さて続けてアジア支部へ。

 なかなかに健康的な支部です。健康を害しているのはボスのラーメンマンぐらいでは? ラーメンマンはナルトを全方向に飛ばしてきたり、ホーミング性能のある餃子を飛ばして攻撃してきます。意外と強いので苦労しますよ。しかしなんでラーメンに浸かっているんだか。中国産キムチはおっさん成分が入っているというのは最近のニュースですが、それをこのときに予見してたんですかねぇ。さて次は欧州支部です。

 欧州もバレエやサーカスと何が悪いのかわからない敵です。基本的に芸術だったり芸能だったりと悪い奴らじゃないんですよねぇ。ちなににここのボスは支部の中では最強だと思います。ダメージを与えていくと分裂していき、最終的に4人に。4人で撃ってくる光の槍は大変避けにくいです。しかし、光の槍か……超人ロックのサイコスピアみたいだなぁ。あれ程のスピードはありませんが。さて、次はラストの米国支部です。

 アメリカもやっぱり芸能関係が敵となっております。しかしママッタンハーレムやらカモネギーホールやら、なかなかのネーミングセンスですね。まあボスのクリキントンもひどいけど……というところで4つの支部が壊滅という状況になるとボスが顔を見せて、ラストステージに。

 この丸いのがラスボスです。途中でもチョコチョコと姿を表していたんですけどね。しかし本部じゃなくて支部なんですね。絶対間違ったな、これ。

 ラストは3ステージ構成。人形やら偽地蔵やらだけで生き物がいないですね。ちなみにボスの「アースノイド」は次元の裂け目から覗いているわけではありません。エンディングによると何でも地球の無意識だそうです。とまあ、これを2周するとエンディングとなります。エンディングはこちら。

 ということで、エンディングまでどっちが悪者かわからない感じであります。こんなふざけたゲームでありながら、その難易度の高さはかなりのもので、クリアまで何クレジット突っ込んだかわかりません。やっとパワーアップしてもすぐに死んでしまうんじゃよ……それはさておき、ゲーム内容から、当時このゲームの販売を請け負ったセガでは様々な意見が出たようで、大きく2つのことを条件に許可が降りたようです。一つは作ったのは港技研であると明記すること。もう一つはこれです。

 まあ、当時オウム真理教が話題となっていることもあり、危なすぎるということから色々と気を使ったようです。なおこのゲームを作った港技研ですが、元コアランドの人間が合流してできた会社です。そうです、前にも『ごんべえのあいむそ〜り〜』を制作した人たちなのです。本当にこの人達は危ない時事ネタをゲームにしますよね。そして絶対オウムを題材にしているよなぁと。

 というわけで今回ご紹介しました『ずんずん教の野望』ですが、あまりアーケードに置かれていなかった印象があります。難易度が高すぎるとか奇抜すぎるとか色々あるんでしょうが、wikiによると永久パターンが発覚したためすぐに撤去されたとのこと。安全のため長期間テストプレイしたという話なのになかなかにマヌケな結果ですね。私の周りでそれをやっている人はいなかったなぁ。まあ、一生懸命やってたのは私ぐらいだったんですがね。長々となってしまいましたが今回はこのへんで。ではまた~

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