ゲーセン店員の懐古主義で行こう 第35回:超鋼戦紀キカイオー

 お早うございます、こんにちわ、こんばんわ。稲波でございます。
 先週「NEW ガンダムブレイカー」が発売され、ネット上の各スレがお通夜、もしくはツッコミの嵐といった状況になっておりますね。購入した人間としてはそうであってほしくはないのですが、ネットの意見の同意せざるを得ない状態です。パッチで直せるレベルじゃないんだよなぁ……。 今回登場した新要素やシステムの仕様が全てプレイの妨げになるという稀に見る改悪。根本から見直さなくてはならない出来でありますね。プレイの邪魔をしたいシステムにしか見えない。シナリオは……まあ、寒い出来なんですよね。だからというわけでもないんですが、初見でもスキップできるシステムだけは評価し出来ますね、後ろ向きな理由ですが。
 今回これだけ叩かれているのは、根本を間違ったからでしょうけどね。ガンブレは自分の考えた最強のガンプラを作るという部分が大事で、それを使って暴れる爽快感が大事なのに、組み上げる楽しみ半減以下となり、戦闘では爽快感どころか手枷足枷を付けられている状態。開発にあたりゲームシステムをデザインをした人は無能と言われても仕方がないかと。前作の延長でよかったのになぁ。
 本当にシリーズ物の新作というのは難しいですね。前作を超えなければ認められないし、何より必ず前作と比べられるだけに前作の評価が高ければ高いほど評価されないですしね。何にせよ「俺はこれが面白いと思うんだよ」っていう提案がないゲームはダメだと思うんですけどね。

 と、いろいろぶちまけましたが、言いたいことは一つ。製作者が面白い、もしくはこれが好きなんだというモチベーションがあって初めて良いゲームができるのだと思うのです。それを体現したようなタイトルがこちら。


超鋼戦紀キカイオー

 NEWガンブレで残念な思いをしたので、良い思い出のロボットものをということで選んだ本作。ロボットアニメがスキなんだという人がいないと出てくることはなかったでしょう。しかもカプコンの名前を利用してか大物監督を引っ張ってくる暴挙。そしてゲームで流れるオープニングがこちら。

 そう、河森正治氏を引っ張ってきています。というか、企画・設定を河森監督が行っています。メカニックデザインは河森監督に加え大河原邦男氏と双璧をなす宮武一貴氏が担当しており、懐かしくどこか温かみのあるデザインの機体も登場しています。
 登場する機体は基本8機体で時限式でライバルの赤いやつこと「轟雷」が開放。更に時間が経てば他にも使えるようになります。ただ、使えるモードが限定されるんですけどね。
 というわけでモードの説明。

 ストーリーはそれぞれの機体ごとに用意されており、分岐ありです。キカイオーは分岐次第でラスボスが変わるというか追加されます。ヒーローチャレンジは通常の格ゲーみたいな感じでしょうか。ストーリーがなく、サクサクと対戦が続きます。
 このゲームは本当によくわかっている人が制作しており、原作がわかる人なら(このゲームをやるならわかっていると思いますが)ニヤリとさせられるシーンが大量に用意されております。例えばカットイン。まるでCMに入るかのように挿入されるそれが、また格好いいのです。

 キカイオーならこれがセリフと共に挿入されます。開始すると始まりのストーリーが。敵が襲ってきて、じいちゃんが瀕死に。そして主人公のジュンペイにキカイオーに乗るように言うのです。

 どう見てもマジンガーZのオマージュです。悪人顔の爺ちゃんといい、ジュンペイの髪型といいまんまであります。そして、キカイオーの攻撃は通常攻撃の「ロケットブロー」や必殺技の「超絶ヒートブレイザー」などどう見てもマジンガーZです。

 どう見てもブレストファイヤーです。
 そしてバトルが終わると、

 いやあ、いいですね。このあとも「無敵の超人になるのだ」などニヤリとする展開が待っています。神にも悪魔にもなれるわけではありませんが、私のような古いオタクにはぐっとくる演出ですね。そしてこのゲームにはファイナルアタックという当たれば終了な技が存在します。とは言っても、二本目を取る際の当たれば死ぬという状況なので、そりゃファイナルだわとは思うのですけどね。キカイオーの場合「覇王雷鳴斬」と言う名の技となっております。大剣を呼び出し、唐竹割りが当たると逆袈裟でかちあげ空中でめった切りにし、更に切り捨てて決めるというかっこいい技。せっかくなので見せねばと頑張った結果、

 最初の一撃が当たらない……

 ひたすら狙い続けるも全く当たらす、気づけばラスボスの「ゴルディバス」戦。諦めて動画を探した所、ニコニコ動画にありました。

 いいですよね、ボロン以外はなんとなく元はこれだなと理解できる作りなところが素晴らしい。あ、ディアナ17もよくわからないや。
 せっかくなので、私のわかる元ネタを並べつつ機体紹介をしたいと思います。


 キカイオー、パイロット:轟ジュンペイ(CV.遠近孝一)
「マジンガーZ」のオマージュ機体。
 ロケットパンチにブレストファイヤーにしか見えない攻撃ができます。


 ツインザムV、パイロット:ユメノ大地&ユメノ空(CV.松本梨香&飯塚雅弓)
「ゲッターロボ」のオマージュ機体。
 ストナーサンシャインのような攻撃に加え、組み替えてゲッター2のようなドリルのついた姿に変形する。


 ディアナ17、パイロット:天宮レイカ(CV.根谷美智子)
「ARIEL」のオマージュ機体ではないかと言われています。
 元ネタを理解していないので、この攻撃が似ているみたいなことがわからないのです。ごめんなさい。


 ディクセン、パイロット:ナカト・ファーランド / ハルマ・フロックハート(CV.中原茂 / 鷹森淑乃)
 性能的には「ガンダム」のオマージュ機体だと思いますが、見た目は全く違いますね。
 ファイナルアタックの「ファイナルシュート」は、どう見ても初代ガンダムのラストシューティングです。角度をつけて頭と左手が見えないようになっているのも素晴らしい。


 パルシオン、パイロット:カイ / ケイ(CV.子安武人 / 長沢美樹)
「ウルトラマン」のオマージュで、攻撃方法にエヴァンゲリオンが混ざった感じ。
 スペシウム光線のような攻撃やファイナルアタックの「オーバー・ザ・ギャラクシー」は 宇宙空間まで敵を運んでから必殺光線で撃破するなどウルトラマンの設定を大事にした表現が多い。


 ボロン、パイロット:ポリン(CV.こおろぎさとみ)
 元ネタは何なんでしょうね、この機体。名前から「ボスボロット」かなとも思いますが……
 かなりのネタ機体なので、おちょくったプレイをしたいならこの機体一択です。実際、このキャラの人気は高かった……


 ラファーガ、パイロット:サイモン・ハーバード(CV.子安武人)
 どう見ても「超時空要塞マクロス」のVFですね。
 三形態に変形し、ピンポイントバリアパンチも装備。河森監督が噛んでいるとはいえここまでやるかと思った機体です。


 ワイズダック、パイロット:ゴンザレス隊(CV.郷里大輔、子安武人、遠近孝一、池田秀一、中原茂)
 どう見ても「超時空要塞マクロス」の「デストロイド・モンスター」です、ありがとうございました。
 ジャンプができないという弊害はありますが、元々あまりジャンプしなくていいゲームなので問題なしです。

 更にライバルキャラの赤い機体「豪雷」。武者ガンダムのようなデザインのこの機体のパイロットはもちろん池田秀一氏。赤い機体といえばこの人ですよね。ドリームキャストに移植された際にストーリーが追加されました。正体はジュンペイの父という「ダンガードA」のような設定のキャラクターです。実験で死んだはずという意味では兜剣造のほうが近いのかしら。でも、敵で出てきているからなぁ……

 と言った素敵なゲームであったのですが正直対戦に向いておらず、ストーリーモードをプレイすることがメインの作品でした。そのためイマイチ数字が伸びず、すぐに店頭から引くことになったのを覚えています。理財ボードとして復活したら結構売上が出たのも良い思い出。好きな人は多いが回転が悪く売上になりにくいという、たまにカプコンが出す、お客様に受けが良く店の評判がいまいちな種類のタイトルですね、ウォーザードとか。

 後にリリースされたドリキャス版は、ポリゴンなどの表示能力が上がりきれいな画面で遊べるなど文句のない移植作品でありました。文句があるとしたらドリキャス以外に移植しなかったことでしょうか。今更ですが、移植してくれないかなぁ……
 それではこのへんで。ではまた~

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