とんがりギャルゲー紀行 第45回:ファイプロ女子オールスタードリームスラム

さて、本日もとんがったゲームを紹介していきますよー。これがギャルゲーなのかは人によって意見が分かれるところでしょうが、とんがりギャルゲー的には女子がいっぱい出てきたらもうギャルゲー認定でいいよねという感覚なので、気にせず紹介していきますよ。

今回ご紹介するのは『ファイプロ女子オールスタードリームスラム』

1994年にヒューマンがスーパーファミコン向けにリリースしたプロレスゲームで、現在も新作をリリースし続けているファイプロことファイヤープロレスリングシリーズの一作でもあります。

全日本女子プロレス公認タイトルなので、実在の女子プロレスラーたちがそのまま登場します。上の画像はゲーム起動時に流れる映像の一部です。映像といってもモノクロの静止画がいくつか見られるものですが。カラーではなくモノクロなのは、ソフトの容量の都合でしょうかね?

とはいえ、選手の得意技が再現されているなど、スーファミ作品としてはなかなかの高クオリティ。アジャ・コングや北斗晶など有名レスラーたちが登場することもあって、今見るとかなり豪華な内容になっています。

キャッチコピーは「マットに舞う史上最強のシンデレラ!」

格好良くてきらびやかな雰囲気のあるいいキャッチコピーですね。史上最強のシンデレラ……ガラスの靴を粉砕して証拠隠滅しちゃいそうなたくましさを感じます。こんなシンデレラをイジメる母や姉がいるとしたら、きっとヒールレスラー的な方々に違いありません。筋肉で序列が決まる家庭とかハード極まりないわ。

ちなみに本作はファイプロシリーズでは初めて“レスラーが組みあう瞬間に技をかけられる”仕様になった作品です。1990年の作品である『プロレス』ではボタン連打の速さで技が決まるシステムでしたが、なんでもスタッフがこれを不満に思って新仕様を取り入れたのだとか。

連打よりも新仕様の方がちゃんとプロレスをしている感があって、個人的はこっちの方が好きですね。

用意されたゲームモードは5つ。左から順に1対1の対戦、総当たり戦、リーグ戦、5対5の軍団対抗戦、4人同時のバトルロイヤルがあります。一番右はオプションです。

4人同時対決ってどんな試合になるのかなーと思い、ちょっと挑戦してみました。

試合に参加したイカれたメンバーは以下の通り。

  • 1P :インフェルナルKAORU(得意技:ムーンサルトプレス
  • COM:北斗晶(得意技:ノーザンライトボム
  • COM:アジャ・コング(得意技:裏拳
  • COM:ブル中野(得意技:ムーンサルトプレス

開始2秒で誰を操作しているのか忘れて混乱する大ポカをやらかした筆者は、序盤からタコ殴りにされます。

操作してたのは黒髪ロングじゃな? と思い出してやっとまともに操作し始めるも、組み合うアジャコングとブル中野に挑みかかって技に巻き込まれます。

何をやっているのか。

暇していた北斗晶に掴みかかり、「おらあ! お前がママになるんだよ!!」とばかりに投げ技を食らわせるも(彼女は本作リリースの数年後にご結婚されてママになりました)あっさり反撃に沈む筆者。さらに怒りの反撃ストンピングを食らいまくります。

うーん、ままならない。

ちなみにこのゲームに格ゲーでいう体力ゲージというものはなく、リングに倒れてから起き上がるまでの時間などで大体の体力を把握するという形式になっています。

そんなこんなで真っ先にやられた筆者はリングの外に佇み、試合のゆくえを見つめるのでした。得意技のムーンサルトプレスを放つ間もなく無念の敗退です。相手選手と組み合うより、マットに寄り添う時間の方が長かったかも。

だめだめですね……。これほどヘタの横好きという言葉が似合う光景もそうないのではないでしょうか。ひどいやられっぷりでしたが、しかし乱戦はなかなか楽しいものでした。

結局、北斗晶が残り2人をなぎ倒して勝利を収めました。母は強しですね。この頃はまだママじゃないけど。

こんな感じで『ファイプロ女子オールスタードリームスラム』はなかなか楽しい作品です。ガッツな女子がお好きな方におすすめしたいですね。皆さんもぜひ大乱戦に挑戦して、史上最強のシンデレラたちに揉みくちゃにされましょう。

2人組を作るのが苦手な方でも、リングに立てば屈強な女子レスラーが意気揚々と挑みかかってきてくれるので組む相手には困らずに済む楽しいゲームですよ。というか放っておいてくれません。最初逃げようとしたらリング端に追い詰められましたし。

それでは今回はこの辺で。また次回もよろしくお願いします。

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