ゲーセン店員の懐古主義で行こう 第129回:フリスキー・トム

 お早うございます、こんにちわ、こんばんわ。更新するたびに「忙しかったんです」と言い訳をしている稲波でございます。今のゲームセンターってどんなゲームが人気なんでしょうか? やっぱり『ガンダムVSガンダム』シリーズなんでしょうか? それはそれで新陳代謝が行われていない気がしますが。コナミの『武装神姫 アーマードプリンセス バトルコンダクター』が納入されているのを見たのが最新ですかね? ただ、あれ人気出たんですかねぇ……お客さんを選ぶと思うから難しいだろうなぁ。大体、エロが足りないんですよ、萌なんぞいらん! と思うのは私だけでしょうか? 間違いなく脱衣麻雀が規制されてから、お客さん減ったしなー。

 ということで、今回ご紹介するタイトルはこちら。

 『フリスキー・トム』という日本物産のアクションゲームです。日本物産の10周年記念として制作されたタイトルでプレイした感想としては、なんというか雑な作りのゲームに思えます。まあ、時代的なことを考えるとそうおかしくないのかな。操作方法はレバー1本というシンプル設計。さて、スタートです。

 パイプをつないでいるパーツをネズミが外してくるので、それを拾ってパイプを伝い、元の位置にはめて水が流れるようにする作業の繰り返しであります。そして右下のタンクを水で一杯にすることができればクリアとなります。左上のタンクの水量は決まっていますので、モタモタしていたら水がなくなってアウトとなります。ちなみにクリアすると残機が増えます。ネズミには種類があり、それぞれが違った行動をしてきます。はじめはパーツを外すかみつきネズミ、落ちたパーツを運んでしまうかっぱらいネズミの2種だから楽勝ですよ。ちなみにネズミは体当たりで倒します。

 こんな感じでタンクを満たせばクリアです。さて、このゲームの特徴といいますか、さすがはnichibutsuと言えるコーヒーブレイクタイムです。

 このゲームのヒロインのチャームレディのシャワーシーン。コレを見るためにトムは頑張っていたわけです。となると実は覗きをさせないために頑張っているネズミのほうが正しいのでは? まあ覗きのために頑張るんですけど。そして次の面へ。

 ちょっと撮り忘れてたんで画像は3面目ですが、2面目から難易度が爆上がりします。スタートと同時に画面左側を駆け上がる紫の爆弾ネズミ。左上のタンクの横に爆弾を仕掛けます。すぐには爆発しないのでさっきの要領でパイプを繋げているとピンクの火付けネズミが爆弾の導火線に火をつけます。爆弾が爆発すると即失敗となるのでパイプをうまくつなげたら左端に飛び降りて、導火線の火を消さなくてはいけません。更に青い意地悪ネズミが登場。体当りすると一番下まで落とされてしまいます。動きをよく見て避けることが必要です。というのを繰り返し、マリリンモンローにしか見えないチャームレディのシャワーシーンを拝むのです。ちなみにこのゲームにはバージョンがふたつあります。タイトル画面に違いはないので、始めて見るまでどっちかわかりません。

 後期のバージョンは基本は同じですが、クリア条件が違います。左上のタンクがなくなるまでにどれだけ右下に誘導できるかというゲームとなります。タンクに表示されている点数は水が来ない間減り続けるのです。このバージョンは恐ろしいことにネズミの性能が変わっております。パイプを外すオレンジのかみつきネズミ、パーツを外したらピンクに変化します。こうなったら注意、すごい勢いでダイビングして体当たりを敢行してきます。あたったらアウト。これだけでも難易度が跳ね上がっています。そして何より、

 チャームレディが水着着用に!

 なんというか、なおさらマリリンモンロー感が出ている気がしますが……あえていいましょう、改悪であると! ただでさえ難易度が高いのにご褒美まで変更されたという流れもあったのか、まあ人気のない作品だったわけです。ゲーム自体は慣れれば単純作業だろうなというのもあり、息が長くなることはなかったでしょうね。このゲームでエロは強いと言うことに気付いてしまった日本物産は、当時許諾を受けて生産していた『ジャンピューター』とエロを組み合わせることを思いつき、脱衣麻雀というジャンルを生み出すのでした。……多分。

 残念ながらアーケードでは振るわなかった本作ですが、実は移植されています。ゲームボーイではそのまま『フリスキー・トム』という名前で、スーパーファミコン・プレイステーション2では『ニチブツアーケードクラシックス』に収録された1本として移植されております。ニチブツ的には、やはり外せないタイトルなんでしょうね。家庭用は遊んだことはないんですが、シャワーシーンはあるんでしょうか? これがないとフリスキー・トムではない気がしますが。

 ということでそれではこのへんで。ではまた~

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