ゲーセン店員の懐古主義で行こう 第43回:ファンタズム

 お早うございます、こんにちわ、こんばんわ。稲波でございます。
 暑さ寒さも彼岸まで、などといいますが、お盆を過ぎただけで秋の気温になっていますね。実家の宮崎よりこちらに戻ってくるとビックリするほど肌寒い。みなさんも体調にはお気をつけください。風邪にはサバが効果てきめんですよ、と言っても何処ぞのTV番組のせいでサバの水煮の缶詰が売り切れしまくっているんですが。前からよく食べていた身としては、買えないことが納得がいかないんですけどね。まだまだテレビの影響力は強いようです。
 それはさておき、お盆の直後ということで、時期的に合わせて見ようかと思いまして、今回はこのゲームを選んでみました。


ファンタズム

 タイトルのカラフルさとポップさから可愛い感じを受ける本作。制作したのはジャレコ。実際にキャラクターは可愛い感じである意味そこは裏切ってはいないのですが、内容が……。デモ中に流れるストーリーはこちら。


 デート中に襲われ、


 彼女をさらわれ、


 撃たれて……


 死。

 そう、タイトル画面の幽霊は主人公の成れの果てです。そして、プレイを始めると……


 彼女のお父さんです。


 秘密結社って……


 この霊エネルギーの研究のおかげで、主人公が動けるようになった模様。


 でもエネルギーは少ない。すでにしんどそうな顔。


 言われなくても彼女だしね。


 というわけでスタートなんですが、まず4人が用意されています。誰かに憑依しろとのこと。この博士、悪の組織の人間とはいえ4人も捕まえておくなんて、なんて非道。
 ここで憑依しないでいると、画面上のゲージが容赦なく減っていきます。ただ、チュートリアル扱いなので、半分まで減ると強制的に幽霊のまま開始されます。もちろんゲージは最大です。ですが、明らかに憑依したほうが強いので憑依しておきましょう。


 ジャンプ力や遠隔攻撃を考えると忍者だよなぁ。

 というわけで開始。とりあえず画面を見てもらうと、


 画面上の「ENERGY」のバーは霊エネルギーの残量。これがなくなると現世にとどまれない。
 画面下のバーは、憑依したキャラの体力。これがなくなると体が持たないということで憑依が解けます。つまり、

 敵を使い捨てにしつつ、彼女を助けるために頑張るアクションゲームなのです!

 大事な「ENERGY」は憑依していればダメージを受けない限り減りません。憑依していないとガンガン減ります。それに、キャラクターの体力は回復できないのかな? たぶんハートのやつで回復するとは思うんですが、適当に取るからわからないんですよね。
 ともかくそのまま進み、一面のボスへ。


 階段の7箇所から顔を出すロボットの蛇を攻撃すればOK。キャラを間違えなければ楽勝です。


 そしてなぜかゴミを漁る主人公。


 重要な情報を落としている敵。この情報を共有してどうする気だったのだろう?

 そして二面目。このマップから鍵が隠されるようになる。というわけなんですが、この鍵の管理が超ずさん。扉には鍵どころか前回で放置。そして中には、


 無造作に床においてある鍵。これを3つ集めるわけだが、実は集めなくてもクリアできる。ただし、バットエンド確定。彼女が助けられないんだから当たり前ですね。
 そして2面のボスへ。


 アームを避けつつ、本体の前の金属板があがったときに攻撃をするだけの簡単なお仕事。


 鍵が揃っていないんだから、ここにいられても困る。


 鍵はないし、道中はカットしてボス戦。自キャラはドラキュラ、攻撃はコウモリを飛ばすのですが……


 タダの露出狂!

 ただ、意外と使いやすいのが悔しい。露出狂のくせに……そして、


 正面からは入れないらしい。


 しょうがないので下水から。なぜか待ち受けるバッター。
 このバッター、当然というか飛び道具を打ち返してきます。


 そして、隠しルートにいる兵士を手に入れボスへ。このキャラ、レーザーを持っているのでめちゃくちゃ強いです。


 ボスは、ヘドロのモンスター。いきなりメカじゃなくなった。


 そして見つける進入路。どう見ても下水の画像ではないなぁ。
 そして5面が始まるんですが、鍵へのナビはないので忘れないで取っておきましょう。


 ボスは……なんだろ、コイツ。魔界村にこんなのいたなぁ。
 ここはホーミングができるキャラが楽。威力が小さいので時間はかかりますが。


 そしてとうとう、証拠も探さなくなった。
 というか、彼女を取り戻そうと侵入しておいて、確証はなかったのか……


 そして見つかる、最後の鍵。


 そして彼女が閉じ込められた部屋に行くと勝手に鍵が開きます。


 会えたねと言われても、人ですら無いからわかってくれないと思うんだけど。
 そして突然知らない人にこんな事言われたら、ストーカーにしか思えない……


 勝手に完結する主人公。ストーカーっぽさはグンとアップ!


 ヒロインに乗り移る主人公。彼女、大変発狂しているのですが……
 なおこのシーン、ゲームボーイの移植版でもしっかり再現。そんなに大事なシーンか?


 腕につけられた装置を使い、レーザーを打つことができるヒロイン。
 バカのように強いのですが、なぜ捕まったのか?


 そしてラスボスへ。はっきり言ってヒロイン強いので楽勝です。
 そしてエンディング。

 結局助からない主人公。ご都合的に生き返ることはない模様。ちょっと寂しいですが、ストーリーとしては、これが最良な気がします。この切なさがいいゲームです。どこぞのゲームのようにハッピーエンドを追加するなどもっての外です。
 本当にいいゲームだと思うのですが、コミカルな見た目に反して激ムズであったり、バランス悪いので人気は出なかったようです。私がプレイしたのは理財ボードで復活したときだったので、こんなもんだろうと思っていましたが、ネットで調べると根本的に人気がなく、店から消えるのも早かったため知名度も低いという不遇な作品であるようです。難しいですからね。実際、私はクリアしたことがなくエンディングを似たのは今回が初めて。しかも攻略動画を真似してやっとクリアしました。クレジットに物を言わせる事もできたんですけど、真似すると格段に楽ですね。
 一応ゲームボーイに移植されています。流石に難易度は下げたようです。エキスパートモードが追加され、エンディングが変化します。まあ、なんと言っていいかわからない一枚絵が追加されるんですが……動画リンク貼っておきますね。

 正直、アーケードで見かけることはないでしょう。おすすめし辛いゲームでありますが、そのエンディングの切なさだけでも知ってもらえればと思ったり、思わなかったり。
 それではこのへんで。ではまた~

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