とんがりギャルゲー紀行 第9回:いろづきチンクルの恋のバルーントリップ

本日紹介するのはニンテンドーDSの

『いろづきチンクルの恋のバルーントリップ』です。

あの任天堂が作ったギャルゲー。
大人気シリーズ『ゼルダの伝説』のスピンオフタイトル。

そう聞くとなんだかすごそうな響きではありますが、その主人公は
35歳 無職 独身 全身緑タイツの超絶ブサイク
だったりします。
イメージの落差がすっごいな。


これがパッケージ画像。


こちらがタイトル画面です。

『ゼルダの伝説』シリーズに登場するおっさん妖精(?)チンクルを主人公にしたスピンオフタイトルです。チンクルが主役のゲームは他に『もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド』がありますので、単独シリーズ化しているということになりますね。任天堂が何を思って彼を主役にしてしまったのかわかりませんが、シリーズ化しているということは気の迷いではないのでしょう。
前作はルッピー(ゲーム内のお金)至上主義の世界が舞台で、人と会話するにも村に入るにもルッピーが必要になるという世知辛い設定のRPGでした。本作はそれとは別の世界のお話になります。それぞれ独立したストーリーなので、本作からプレイしてもまったく問題ありませんよ。どちらもゲームの完成度が高いのでおすすめです。

本作のジャンルはアドベンチャー。画面内のアイテムをあれこれタッチして探索する謎解きゲームです。異世界へ召喚されたおっさんが仲間と周囲の信頼を獲得しながらお城を目指すという、笑いあり涙ありの冒険物語になっています。

バトル画面。敵の弱点をタッチで探して仲間と一緒に戦います。

バトルにも探索にもパチンコを駆使して大活躍。気持ちの悪いタイツおやじが周囲の評価を変えていきます。異世界に召喚された孤独な主人公が、仲間を得て、周囲に認められる活躍をして、モテモテになっていく……。王道ですね。

旅に出ることになったチンクルですが、彼は目がつぶれるほどの不細工なのでそのままでは女性とまともに話すことすらままなりません。そこで、「ラブや」なる怪しい店で買ったアイテムを貢ぎ、好感度を稼ぐことでやっとコミュニケーションを取れるようになります。
なにしろチンクルの不細工っぷりといったら話しかけただけで衛兵を呼ばれたり、村中の人に怯えられて会話を拒否されたりするほどですからね。おまけに女の姿をした石像にまでそっぽを向かれてしまいますし。
まともに生きるためにはプレゼントとプレゼントを買うためのお金が必要になるわけです。
つまりは世の中お金……ではなく、真心を伝えようとする努力が大事なんですね。

初めはどこへ行ってもこんな扱いです。

プレゼントを贈りまくって好感度を稼ぐ「ラブプッシュ」に成功すると、ハートをゲットすることができます。
成功のコツは相手の好みを把握することです。

まずは相手の情報を確認。

それから一気にプレゼント攻勢をかけます。

真心が伝わりさえすれば態度が優しくなり、会話が成立するようになります。ラブプッシュをするのは必ずしも恋愛対象が相手ではなく、老婆や子どもなど性別が女であれば老若問わない模様。可愛い女の子にだけ優しくしても「コイツは信用できる」とは思われないでしょうからね。
プレゼントで態度が変わるなんてひどいと思われるかもしれませんが、全身緑タイツのにやけたおっさんに接近されたら誰だって恐怖を覚えますから。態度が軟化してくれるだけマシです。

ゲットしたハートの数でモテ度が上がっていきます。

やがて恋が芽生えることも……?

こうしてラブやのおかげで救われたチンクルですが、実は彼の貢ぎ行為はある人物に仕向けられたもので……と、ゲームのギミックにストーリーがうまく絡められていて、お話自体もなかなか楽しめるものになっていますよ。

チンクルの冒険物語には数々の隠された謎が……。シークレット探しや釣りなどのやり込み要素も楽しいゲームです。気になる方はぜひプレイして確かめてみてくださいね。

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