とんがりギャルゲー紀行 第91回:LIKE×LOVE~十津川光~

さて、今回もとんがったゲームを紹介していきますよ。

いきなりなんですが、正直言って今回は難産でした。それというのもここしばらく、美少女ゲーム界でもなかなか極まってとんがっているものばかり取り上げてしまったものですから、次になにを取り上げたらいいやらと悩みに悩む羽目になったのです。

ついでに言うと前回は『奴隷~オベイ~』でしたし。あれよりとんがっているゲームなんてそうそうないですよ。どうしたらいいってんだホントにもう。

見劣りしないよう同じダーク系のでいくなら『さよならを教えて』とか『euphoria』、別方向に突き抜けているのなら『女装山脈』とか、感動する系なら『そして明日の世界より――』とかでしょうか。あるじゃねえか。

と、話が脱線しかけました。これからも続ける予定のコーナーだというのに、己に課すハードルを上げ過ぎると跳べなくなるからいけませんね。そもそもここで取り上げるゲームは、「とんがっているところのあるギャルゲー(エロゲー)」の1点を満たしていればいいのです。

なので今回は変に気負わず、最近遊んだエロゲーのなかからセレクトしてみました。息切れしながら書くよりも、気軽に書いた文章のほうがウケたりするもんですし。

ここ数回よりはアクが弱いかもしれませんが、ちゃんととんがっているところはあるのでどうか許してくださいね。

それでは作品紹介へうつりましょう。今回取り上げるのは、

『LIKE×LOVE~十津川光~』

rootnuko(ルートヌコ)というブランドのロープライスエロゲーです。転校生にして学園中の憧れである美少女の趣味(カメラ)を知ったことから距離が近づき、その後、いちゃいちゃな恋人生活に至るストーリー。春夏秋冬、四季それぞれにイベントがあり、1年を通してヒロインとの仲を深める過程を見られることをウリにしているようです。

最近はフルプライスエロゲーを作ってきたところでもロープライスゲームを出すところが増えましたね。この作品は違いますが、どうも最近は抱き枕カバー付きの価格を高く設定し、ロープライスゲームをビックリマンチョコのようにして売る形式が主流になってきているようです。ゲーム単品でも買えますし、グッズ好きな人の欲求も満たせる上手いやり方ですよね。

ちなみにこのrootnukoにはRootnuko+Hという姉妹ブランドがあります。Rootnuko+H が根っからスケベなヒロインとのエッチな描写に特化しているのに対し、 rootnuko はシナリオというか、女の子とじっくり関係を育む過程も大事にしているブランドです。「エロゲーの共通ルートが苦痛なんじゃい! エロまでが遠いんじゃい!」という方には Rootnuko+H のゲームがおすすめ。『てにおはっ!』シリーズとかかなりエッチです。というかエロに夢中になり過ぎて主人公とヒロインが2人で堕ちていくエロ堕ちルートがあるくらいですし。

さて、今回のゲームの紹介に戻りましょうか。

このゲームのどこがとんがっているかというと、選択肢ではなく「会話の切り替え」という独特のシステムを取り入れている点と、ヒロインである十津川光のプロフィールが記される「恋人手帳」の存在です。

まず「会話切り替え」機能について。このシステムは会話中に出てくる画面右下のボタンを押すとヒロインへの返答が変化するというもので、選択肢で話の流れが止まるのを防ぐ目的をもって作られたシステムだそうです。オートやスキップ機能を使っていてもチェンジボタンが出るタイミングで止まってくれるため、見逃しにくいのはありがたい。

しかしそれでは選択肢が出るのとそう変わらないじゃないか、と思われるかもしれませんが、この「会話切り替え」によって彼女へのスタンスを自然体なままにするか、フランクな態度を取って一歩踏み込むか、というような変化が見られる部分もあって、ヒロインに対してこちらから心を開く努力をするというか、コミュニケーションを取っている感覚が味わえるように個人的には感じられました。

画面右上の2つのゲージは、「相性(左)」と「ときめき(右)」を示している

また、この「会話切り替え」による発言で画面上部にある感情パラメータが変動するようになっています。会話の内容はエッチなシーンを含むサブイベントの発生条件にもなっていますが、ゲージが可視化されているから攻略が難しくないのもいいですね。面倒だったら全エッチシーンを解放する「コンプリートボタン」も搭載していますし。

難点は、エッチなシーンで出現する「射精カウンター」(主人公の射精まで何クリックかを表示する機能。わりとよくある)と表示位置が同じで、形状も似ていることくらいでしょうか。

ボケーっと眺めていると射精カウンターを会話切り替えボタンと見間違えて「すわ選択肢か!?」と正気に戻されるのにちょっと笑いました。これについては機能の問題というより、筆者がボケボケしてただけですね。

ちなみに、「中に出す」「外に出す」の選択肢は他のゲームと同様、画面の真ん中に普通に表示されます。この2択についてはコンフィグであらかじめどちらかに固定できるはずなので、邪魔っ気だなと思う方もご安心ください。

序盤のテキストを1/3ほど短縮し、話の本筋を追いつつもエッチシーンを早く読める「カジュアルモード」もあり、かゆいところに手が届くシステムも嬉しい。

次にもうひとつの特徴である「恋人手帳」について。これは、本編を進めて主人公の恋人になる十津川光のことを知ることで、彼女の好みやボイスメモが手帳内の情報として埋まっていく……というものなのですが、これが見られるようになるのは一度本編をクリアした後なんですよね。

上述の会話切り替えシステムの説明時にも書きましたが、このゲームはシステムこそ少々凝ってはいるものの難易度が高いわけではないので、一度クリアした時には手帳の情報が埋まっちゃってるんですよね。こういうのって、少しづつ埋まっていくのを見て楽しむものではなかろうか。完成したものだけポンと見せられると、まるでスタンプラリーの開始時に完成したスタンプ帳を渡されたような気持ちになります。こんなこともあろうかと、みたいな感じで。

これについては、最初から空白状態の恋人手帳を解放してくれればよかったんじゃないかなーと思いました。単独ヒロインのゲームだから、イベントを取りこぼしているわけでもないのに周回するのも微妙ですし。不満というほどでもないのですが、ちょっともったいないなーと。一応、右上にあるボイスメモではヒロインの長めのトークが聞けるので、恋人手帳自体はあって嬉しい機能です。

総括すると、『LIKE×LOVE~十津川光~』は普通に楽しめるゲームですね。前回の『奴隷~オベイ~』とは比べ物にならないほど内容はいいです。あそこまで突き抜けて尖ってはいませんが、逆にあそこまで突き抜けられても困るからいいんです。

同様に女の子の情報が徐々に明かされるシステムなら、HOOKSOFTの『Eスクールライフ』で上手く取り入れられていますね。こちらは校内でヒロインの噂を集め、本人との会話に取り入れることで話を盛り上げる仕様。プロフィールはゲーム中にいつでも見られるので徐々に情報を埋めていく楽しさも得られますし、集めた情報をヒロイン攻略に影響させて意味を持たせているのもグッドです。

ついでにこの『Eスクールライフ』は、エッチシーンのCGを半脱ぎにするか全裸にするかをいつでも切り替えられるシステムも採用していて、「学園でこっそり致すのに全裸はおかしいだろ」と細かいところが気になる方や、「着衣派」「全裸派」と好みがはっきりしている方、「どっちのバージョンもとりあえず見たい」という方も楽しめますよ。

『LIKE×LOVE~十津川光~』に再び話を戻します。

そういえば書きそびれていましたが、本作の原画は「庄司二号」という方が務めています。この方はアニメ化もした人気ギャルゲー『アマガミ』の隠しヒロイン「上崎裡沙」が大好きらしく、エッチなイラストや同人誌をバリバリ描いていらっしゃった方です。

エビコレ+版の『アマガミ』パッケージ。パッケージヒロインは裏表のない素敵な人(自称)「絢辻詞」です

そのクオリティは非常に高く、絢辻さんと森島先輩派(選べない)だった筆者もたびたび浮気していました。もともと浮気してるようなもんじゃんね。というツッコみは置いといて、つまりはクオリティについては折り紙付きだということです。

タイトルにも名前がある十津川光が単独ヒロインを務めているので、この娘が気に入ったならプレイしてみるといいでしょう。野外プレイで興奮する傾向があり、彼氏(主人公)の尻の開発にも興味があるほどのエッチ大好きっ娘ですよ。

エロゲー主人公といえばベッドヤクザなのがデフォルトみたいなもんですが、本作の主人公に関しては他のエロゲーよりもシナリオ上で顕著な気がしました。ヒロインも大層なスケベさんなので需要と供給が合っているからよかったのですが、ガッつき過ぎなくらいなので大抵の女の子には「たいがいにせぇよ」とキレられそう。お似合いカップルでよかったよかった。

それにしても、主人公のビジュアルがめちゃくちゃ寝取り男っぽいですね。主人公とヒロインがくっつく直前にヒロインに告白してフラれたらしいモブ同級生(立ち絵や告白シーンの描写もない。ヒロインが言及するシーンもないから忘れられてる可能性すらある)がいるので、彼の視点では寝取られなんだ、きっと。

さて、今回はこれにて。また次回もよろしくお願いします。

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