とんがりギャルゲー紀行 第139回:伝説のマタギ~継承者の証~

 さて、本日もとんがったゲームを紹介していきますよ。今回取り上げるのは同人ゲームです。同人エロゲは「こういうのがやりたい」をシンプルに実現しているぶん、多様性があって楽しいんですよね。
 最近遊んだなかで面白いと思ったのは、冒険者ギルドで依頼を受けてモンスターと戦う女性主人公もののアクションRPGや、RPGのような世界で「負かした相手を性的に襲うのが常識」と思い込んだ女プレイヤーや女型モンスターたちと戦う逆レ〇プRPGでしょうか。特に後者は、奴隷にされたときにご主人様になってくれる女の子を選べるところや、コロシアムで負けて対戦相手の女の子に辱められたあと、観客の女モブたちに話しかけるとメスガキちっくな言葉責めをしてもらえるところが大変よかった。
 それらを紹介してもいいのですが、今回は印象に残ったこのゲームを取り上げてみました。

伝説のマタギ~継承者の証~

 死の気配がビリビリ来るようなこの乾いた空気感、いいね。
 これがDLsiteのタイトルに並んじゃってるわけですよ。肉食系ヒロインや魔物娘といちゃいちゃするSLGやRPGがずらりと並ぶなか、ほぼモノクロのために白く輝く伝説のマタギ。異彩を放ちまくりです。特にタイトル画面にいるヒグマの目がいい。何の感情もない、決して人間の道理など通じない、獣の目をよく表現しています。ただ喰らえる獲物を喰らう、無機質な視線。そうなんですよ、ヒグマはこういう目をするんです。クマ牧場でしか見たことないけど。

 ゲームの大きな特徴は、狩猟要素の存在ですね。ストーリーの一要素というだけでなく、狙いを定めてズドンと撃ち取り、お金を稼ぐ要素があるのです。
 射撃練習や小さい獲物のハンティングではクイズや選択肢しか発生しませんが、狩猟やアルバイトでお金を貯めてグレードの高い銃など必要なものを購入すると、猪や鹿、熊といった大物狩猟が楽しめます。
 獲物との距離や風向きを確認して当てはまるであろうものを選択しクリックし、揺れ動く照準が獲物に合わさった瞬間にトリガーをクリック。これで見事撃ちとれるとちょっぴり嬉しくなります。
 自分の場合、風向きは見た感じですぐ分かったのですが、獲物との距離は判別できるようになるまで何度かしくじりました。ちなみに、風向きと距離はクリックした通りに補正がかかるので、風が右に流れるから照準を左に、といった操作は不要です。
 仕様は色々と違っていますが、FLASHゲームで有名だった『マテリアルスナイパー』に少し近いプレイ感覚ですね。


 先に狩猟パートの説明をしたので物々しい雰囲気のゲームと思われたかもしれませんが、実際のところはわりとほのぼの系です。
 ストーリーは、伝説のマタギと呼ばれた曾祖父を目標とする青年・皇海(すかい)が、師匠の孫娘と同居してたわむれるというもの。主人公は曾祖父の弟子だったというお爺さんに師事していますが、ある時、師匠は旅行に出かけてしまい、師匠の元でしばらく過ごす予定だった孫娘がしばしの間の同居人として訪れるところから物語は始まります。
 それにしてもこの主人公、お名前がキラキラしているようでいて力士のような、不思議な感じですね。

 ゲーム中では、師匠の孫娘ことヒロインのここみちゃんに狩猟を教えたり、一緒にご飯を食べたり、夜な夜なエッチな悪戯をしたりと充実した生活を送ることになるわけですね。ここみは主人公の悪戯に気づいてもドキドキしながら寝たふりしていてくれますが、翌日になって怒ってきたりもします。かと思えば終始嬉しそうなときもあるので、たぶん好感度が大事なのでしょう。時には狩りを休んでいちゃいちゃしておくといいのではないでしょうか。

 ちなみに、本番行為ができるのは山小屋に移動して、とある条件を達成してから。ここみとの関係を進めたいなら、彼女のスキルを狩猟に行ける程度に鍛え、お金を稼いで銃と山ごもり装備を購入し、山に出かけるといいでしょう。山への出発は机の上の山籠もり装備をクリックすると選択可能です。

 山籠もり中はよりエッチなことができるだけでなく、夜な夜な銃弾を作成したり、より鹿や熊といった大物ばかり狩れます。山はこのゲームの一番おいしいところが詰まったところなんですね。

 メインビジュアルは正直異物感半端ありませんでしたが、遊んでみると楽しいゲームですね。エロと狩猟の組み合わせは初めてみる組み合わせで新鮮でした。画面上の「LOAD」が「LORD」と誤字になっていたり、タイトル画面からしかロード機能できなかったりと細々したミスはありますが、プレイに支障はまったくないから問題にならないと思います。北海道にいないはずの野生の猪やツキノワグマが狩れる一方、北海道に生息しているヒグマも狩れる欲張りセットである点は、修正されるとつまらないのでむしろこのままにして欲しい要素ですし。どう考えても色々狩れるほうがいいもの。

 さて、『伝説のマタギ』はいかがでしたでしょうか。安価で楽しく遊べるゲームなので、気になったら遊んでみてくださいね。それではまた次回。

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