さて、今回もとんがったゲームを紹介……する前に、まずはごきげんなナンバーをお届けします。
それでは聞いてください、『ゆっくり揉んでね☆ぱいタッチ!』。
これが今回ご紹介するタイトルのオープニングテーマです。どうです、とんがっているでしょう。あんまりとんがっているもんだから本編より曲の方が知られているんじゃないでしょうか。曲だけでなくOPムービーも当時のネットのネタが詰まったやべーやつなので、ぜひ一度は観てみてください。気に入ったなら曲はアレンジ版ならMP3で購入できますし、ムービーはゲーム公式サイトでダウンロードもできるのでぜひどうぞ。
というわけで今回はMay-Be SOFTがリリースした、
『ぱいタッチ!』(2009)
を紹介していきますよ。
おっぱい神の御神体に触れたせいでおっぱいに触ると巨乳にしてしまう力を得てしまった主人公が、力を失って貧乳と化したおっぱい神の頼みで乳神代行となって専用ケータイに届くおっぱいの悩みを解決する話。どこぞのオサレなマンガのようなプロローグですが、内容は徹頭徹尾コメディです。
正確に言うと乳神の力は垂れ気味なのを直したり張りを取り戻したりとサイズ以外の悩みも解決できる能力なんですが、作中では主に巨乳化したり貧乳化したりするのに使われます。
真ヒロインでもある乳神様のまいあは女性たちの信仰厚い神様なんだそうですが、実際にいたら鏡裕之先生(※『巨乳ファンタジー』を書いた方。あとがきをいつも「じ~~~~~く、ぼいん!」の一言で締める)あたりも信仰していそうですね。
主人公が御神体に触った翌日に、うっかり幼なじみの乳を触って巨大化させてしまったことで主人公の能力が発覚するというのがプロローグの流れ。この時点ではまだ能力の詳細を知りませんから、幼なじみも主人公も大混乱です。
そして、学校に着けばついでにクラスメイトも大混乱です。そりゃ、同じクラスの女の子がある日突然はちきれんばかりのデカぱいになってやってきたら誰だって驚きます。
どよめく教室。
押し寄せる羨望と戸惑いの目。
そして降りかかる豊胸疑惑。
そりゃそうもなりますよね。ヒロインには悪いですがこの流れには笑いました。 この混乱の一日の後、乳神まいあから説明を受けて乳神代行として働くことになるわけです。
ヒロインは陥没乳首とか巨乳になりたいとか貧乳になりたいとか、「最初におっぱいに触った異性が伴侶となる」という祖母の遺言のために追い回されてるとか、色々とおっぱいに関わる悩みを抱えています。それぞれ主人公に悩みを解消してもらったり吹っ切ったりしつつ仲良くなるってわけですね。
他にもモブの悩みを解決することもありますが、こちらは主にただのエッチシーン要員です。
主人公に惚れている男の娘もいますが、主人公の選択によってはこいつもおっぱいが大きくなります。
でもまあ、『女装山脈』や『女装海峡』『女装学園(孕)』『女装千年王国』『女装神社』なんかだと男の娘は妊娠までしますからね。おっぱいがでかくなったからっておかしなことじゃありません。
摩訶不思議で奇々怪々でも気にしないんだよなあ、男の娘だもの。
といっても本作で男の娘が巨乳化するのはバッドエンドだけですが。エッチシーンはありますが、モザイク有なのでここには載せません。気になったらゲームを買ってね!
さて、この作品を語るなら、目玉(?)である「ぱいタッチモード」の紹介についてもお話しなくてはいけませんね。
ヒロインに乳神代行としての力をふるう時は「ぱいタッチモード」に突入します。マウスでおっぱいを触ってこねて引っ張って、右上のゲージがMAXになるまで溜めるモードです。タッチパネルでゲームをプレイしている場合は自分の指でこね回せるわけですね。操作に合わせておっぱいの形やヒロインの表情が変わるので結構楽しいですよ。ゲージがなかなか溜まらないから筆者はだんだん飽きてきましたが、信心が足りないだけだと思います。
そしてゲージMAX時にPUSHと書かれたボタンを押すとおっぱいサイズの選択に入ります。
そう、本作のヒロインとのエッチシーンは、毎回3種類のおっぱいサイズから好きな状態のものを選べるのです。それも、同じポーズで差分だけがある程度のエコなものではなく、シチュエーションや体位なんかもがっつり違います。
貧 美 巨
上3枚の画像は同じ場面で貧・美・巨をそれぞれ選んだ場合のCGです。まったく違う内容なのが見て取れますね。おっぱいサイズ分岐も含めて1人10回くらいエッチシーンがあるのでたっぷり楽しめるのではないでしょうか。
おっぱい選択でルート分岐もするのかと思ったら、どのサイズを選んでも話の大筋には影響ないようですね。でも、エッチシーンが毎回貧乳・美乳・巨乳の3通り用意されているってだけでも十分豪華でしょう。
そういえば、最近リリースされた『幼なじみのお姉ちゃん先生とHでナイショな関係!? 』ってロープライスエロゲは周回するたびに選択肢が増えるようになっていて、処女喪失だけでも3パターンあるというのをセールスポイントにしていました。唯一無二の個性というわけではありませんが、こういう試み自体はなかなか面白いですよね。
ちなみにこの「ぱいタッチモード」は攻略対象のヒロインだけの機能で、個別ルートをクリア後するとタイトル画面からも選択できるようになります。
ストーリー上だけでなく、実際におっぱいをいじり回す機能もあったりと、『ぱいタッチ!』はおっぱいにしっかりとこだわった良いタイトルですね。NOWLOADINGの画面でもボールみたいなおっぱいが回転している徹底っぷりに頭が下がります。おまけに乳神代行用ケータイの着信音まで「おぱぱぱぱ~い」ですからね。なにげにこのSEはお気に入りです。
ヒロインのクリア後にタイトル画面の称号が変化していくのも面白い要素です。最初は【おっぱい初心者】ですが、【おっぱい好き】【おっぱい星人】と徐々に進化していきます。【おっぱい星人】になった時はまいあに「びょびょーん! ようやく宇宙へ飛び出したわね!」と、まるで待っていたかのように言われたのですが、おっぱいが好きすぎると宇宙進出するのは当然の帰結なのでしょうか。ちなみに最終的には【おっぱいそのもの】になります。ただの初心者がいつしかおっぱいを愛しすぎて宇宙へ飛び立ち、最後にはただひとつの――あるいはふたつの胸へと帰ってくるんですね。
おっぱい道とは、成ることと見つけたり。
とかそういうことなんでしょうか。謎です。
クリア後に称号を得るってシステムで思い出すのは『戦乙女ヴァルキリー2「主よ、淫らな私をお許しください……」』ですね。あれは個別ルートクリアではなく、プレイ内容によってクリア後に称号を入手できるシステムなんですよ。なので、外出しばっかり選んでいるとクリア後に一色ヒカルボイスの戦乙女アリーヤに「ぶっかけ、お好きなんですね」と言われてそれに値する称号を与えられたりします。本編だと「やめろ、くっ、触るな!」みたいな強気に見下してくるタイプなのに、ここでだけ丁寧口調なのが笑えます。
あのシステムは面白かったのですが、どうも不満に感じる人もいたみたいです。特にエンディングで妊娠するかがランダムなので、妊娠させると入手できる【孕ませスナイパー】の称号が全然獲得できない、妊娠エンドのCGが回収できないってネットで文句を言われていました。筆者は初見プレイ時に妊娠エンドになって、別のエンディングが見たいから「ぶっかけ、お好きなんですね」って言われるような選択をしたのにさらに3連続で妊娠させてしまって、もうどうにもならないから楽をしようと情報を見に行ってその書き込みを見つけたものですから、意見の相違に驚きました。
なんだよ、【孕ませスナイパー】なんて一発取得だったわ。それだけでも珍しいらしいのに妊娠エンド4連続とか、私は究極の孕ませスナイパーだったのかもしれません。やべーやつだぞ。
いやあ、また話が脱線してしまいましたね。すみません。『ぱいタッチ!』 に話を戻します。
『ぱいタッチ!』はコンセプトを大事にしていますし、システムも面白くて細かいところも楽しめますし、細かいところでは 巨乳化アニメーションを回想で見られたりと行き届いていて褒めどころの多いゲームです。もちろんオープニングも最高ですしね。エロゲーをあまり遊ばない人からは「エロゲーなんてみんなおんなじ」とか「どうせ紙芝居」とか言われたりもしますが、なかなかこういったこだわりのある個性的なゲームもあるんですよ。
唯一気になったのはハグした時の効果音がおかしいことくらいでしょうか。女の子を抱きしめると、なぜか新雪を踏んだ時みたいな音がするんです。いちゃいちゃ楽しいシーンなのに、目を閉じて聞くと故郷の札幌が見えるから郷愁を感じちゃって困るわ。
といってもそれくらいしか気になるところはないので、『ぱいタッチ!』はかなりおすすめのゲームですよ。電波なオープニング曲ばかりが有名ですが本編も負けず劣らずの内容ですので、未プレイの方にはぜひ遊んでいただきたいですね。
それでは今回は長くなりましたがこの辺で。また次もよろしくお願いします。