今回紹介するのは日本物産(ニチブツ)の『麻雀刺客』。裏の麻雀界からやってきた美しき刺客たちと戦う脱衣麻雀です。
刺客たちはどこかで見たことのある娘ばかり……というか、名前もほぼそのまんまで登場します。
早乙女らんま(らんま1/2)、鮎川まどか(きまぐれオレンジロード)、ナウシカ(風の谷のナウシカ)などなど、一目でわかるほどそっくりですね。ナウシカの説明「ただの外人」ってのがひどすぎて笑ってしまいました。
ちなみに、ルール説明役の女の子はミンキーモモにそっくり。この娘はMSX2版で真のラスボスとして登場します。
版権元に怒られないのかと心配になりますが、他の作品でもとっくに何度も怒られていたはずなので大した問題ではないのでしょう(毎回きちんと和解していました)。ニチブツは脱衣麻雀界髄一の打たれ強さを誇るメーカーかもしれません。素晴らしいですね。現在はもう業務停止してますけど。
さて、ゲームの内容に話を戻しましょうか。
ストーリーは、恋人とのデート中に麻雀刺客たちに次々と勝負を仕掛けられるというもの。
つまり主人公は恋人の目の前で他の女の子を一生懸命脱がせているんですね。とんでもないやつです。こやつの心臓にはふっさふさに毛が生えているに違いありません。
勝っても一応見逃すことはできますが、脱衣麻雀であえて脱がせないやつはそうはいません(見逃すと次の勝負が少し有利になります)。きっと主人公の彼女は、プレイヤーたちが勝利した数だけ彼氏が目の前で女の子を脱がせる様を見せつけられてきたのでしょう。可哀想に。
こいつも麻雀刺客なんですけどね。
アーケード版では主人公の恋人がラスボスとして立ちはだかります。恋人だけあって扱いは他の女の子よりも優しく(?)、倒したときの選択肢は彼女を愛するか拒絶するかの2択のみ。どちらを選んでもエンディングとなります。
「私のバツはあなたへの愛でつぐないます」という彼女を……。
拒絶すると悲しげに涙を一筋流してお別れに。
受け入れるとハッピーエンドになります。ラムちゃん、パンツは虎模様じゃなくてヒョウ柄なんですね。
そういえば、麻雀刺客の女の子たちはこの日に主人公に挑むと決めていたはずなのに、下着が上下揃っていないヤツがいるのはどういうことなんでしょうね。何もない日ならともかく、脱ぐかもしれないとわかっていてなんといい加減な。「こいつ脱がせても面白くないな」と思わせて見逃してもらう作戦だったのでしょうか。
つまり我々は、盤外で心理戦を仕掛けられていた……?
それでも構わず脱がせます。
下着の話でツッコんだりはしましたが、『麻雀刺客』はクオリティの高い作品です。女の子を倒したあとに、見逃すか罰を与える(脱がす)かという選択肢があるのもユニークじゃないかと。女の子の表情が豊かなところも好印象。
Dを選ぶとフェチっぽい恰好が見られます。
リーチや和了時など、戦況に合わせて様々な表情が用意されています。
そして肝心の麻雀自体の出来もいいです。といっても私はあまり麻雀に詳しくはないのですが、役を明らかに間違えて点数がおかしい麻雀ゲームも見られるこのジャンルにおいて、かなりまともに作られている作品という印象です。難易度は高いですが。
気迫で必要な牌を引き寄せる確率を上げる「気迫パワー」、危険牌をセーフにする「通しパワー」というイカサマ技があり、これがゲームをよりスリリングにしてくれます。
人気アニメのそっくりさんが登場することといい、刺客との戦いという設定といい、『麻雀刺客』はとってもスリリングな作品ですね。
それでは今回はこの辺で。次回もよろしくお願いいたします。