ゲーセン店員の懐古主義で行こう 第16回:ドラゴンボールZ

 お早うございます、こんにちわ、こんばんわ。稲波でございます。
 PS4で発売された『ドラゴンボール ファイターズ』が発売されて一週間以上が経ちました。やっぱり冬季オリンピックは全く見ないまま、ひたすらストーリーモードの100%とプラクティス100%目指してプレイ中であります。最初にプラクティスでコンボ練習をしたわけです。10個目のコンボの構成は殆どが足払いから入って空中コンボに移行、トドメに超必殺技というパターンのものなんですが、コントローラーではなかなかにシビア。それならばと買ってしまいましたよ、HORIの「ファイティングスティックmini for PlayStationR4 / PlayStationR3 / PC」を。お値段も安かったのでプレイしやすくなればと思いまして。そして今、私の手にはPS4コントローラが。……ファイティングスティックminiが届いて大喜びで繋いだんです。そしてプレイしてみると、コントローラに最適化されているボタン配置が、ファイティングスティックminiだととてつもなく使いにくい。コンフィグいじればと思うでしょうが、それでもやりにくく……まあ、これはボタンの配置の問題ですね。縦方向がきっちり揃っているので押しにくいのですよ。まあ物自体はいいものだと思うので、そのうちどうせ買うであろう格闘ゲームでつかおう、うん。
 そんな私が最近遊んでいる『ドラゴンボール ファイターズ』ですが、発売されたばかりだというのにアメリカ・ラスベガスで開催される格闘ゲームフェスティバル「Evolution Championship Series 2018」通称EVO2018の競技タイトルの一つに入っていたのです! e-Sportで有名な世界で最大規模の対戦格闘ゲームの大会で、もう競技タイトルに入るとは。ドラゴンボールがすごいというよりは、作ったArcSystemWorksがすごいんでしょうけどね。EVO2018の8タイトル中3タイトルはArcSystemWorksのタイトルですからね。

 一躍世界で認められ、名作に躍り出た『ドラゴンボール ファイターズ』なわけですが、その昔アーケードにもドラゴンボールを題材にした格闘ゲームが出ていたわけです。それも3本も。その1本目はこちら。


ドラゴンボールZ

 本作の時代背景はフリーザ編となっております。操作方法は8方向レバー+3ボタン(弱・中・強)。このタイトルは私が働き始めたお店では入荷せず実物を見ることができなかったのですが、かなり後で宮崎のシーガイアに店を構えるセガの直営店にてプレイしたのを覚えています。このゲームをプレイした時の衝撃は忘れられません。作った方には悪いんですが、すごく出来が悪い。ます、コマンドが成立しにくい。というのも受付フレームが短いらしく、一気に入力してしまわなければ全然出ません。まあ、これに関しては意識して入力速度を早めればいいんですけど、初めはなんで成立しないのかわからず苦労しました。しかし、正直こんなのは可愛いもんです。


レバーを上に入れるだけでふわ~っと舞空術が発動。

 これのせいで、飛び込みからのコンボというものが存在しません。というか、ジャンプそのものが存在しません。上方向に一瞬でも入れば浮く。おかげでコマンドミスでふわ~っと浮かんでイライラするのです。相手もふわ~っと浮いているので、高さが合わない攻撃をしてきます。


頭の上を連打しながら通り過ぎていく悟飯。
何もしなくても当たらない。

 この舞空術は、本当にふわ~っと浮くのでテンポが死にます。スピード感一切なし。このゲーム、絶望的なほどに速さが足りないのです。そのくせ、難易度がそこそこ高いという、正直いいところなしです。見かけてもプレイしないほうがいいと思いますね、正直楽しくないです。今時もう残っていないとは思うのですが、このタイトルの唯一の価値は専用筐体にあると思います。普通の店舗に置くには躊躇するデザインですが


原作者 鳥山明氏のデザイン!

 本当に価値はこの筐体にしかないでしょう。持っている方は大事にしてください。お金にはならないでしょうけど、希少だと思います。
 さて、次に紹介するのは、ドラゴンボールZ スーパーバトル。

 ご覧の通り人造人間編を題材にしております。前作の評判の悪さからか開発がマジカルフォーメーションからバンプレストへ。その御蔭でスーファミ版ドラゴンボールのようなシステムに変更されました。そう、ふわ~っと浮く舞空術は廃止されたのです。舞空術そのものが廃止されたわけではありません。地上と上空の2レーン制になりました。操作方法も変更になり8方向レバー+4ボタンに。弱・中のパンチ・キックになり同時押しで強攻撃になる、疑似6ボタンになりました。気力ゲージも追加され、ドラゴンボールらしく(超武闘伝っぽく?)なったわけです。その、やり慣れたシステムのお陰でいいゲームになったかというと……ちょっとこれが微妙なのです。


大中小でスキがたいして変わらない必殺技。

 基本的に溜め時間があるせいでキャンセルからのコンボにも組み込みにくい。技自体は出やすいのですが、キャンセルで組みこんでも相手の攻撃で潰される事が多いです。かめはめ波に至っては、足払いをガードさせてからキャンセル気味に弱で出したにも関わらず、CPUはかめはめ波を飛び越えて攻撃してきます。当然一方的に喰らいます。そして何より一番の問題。


無駄に難易度が高い!

 最初の一人からしっかり殺しに来ます。2人めまで遊ばせて3人目で殺しに来るなんていう定石はどこへやら。お陰で全然遊んだ気がしません、というかシステムに慣れる以前に終わるんですよね。やる気失いますわ…… こういうタイトルが客離れを引き起こしたりするので、店舗としては冗談ではありません。本当にやめてほしい。

 そして、最後に紹介するのはこれ。


ドラゴンボールZ V.R.V.S
ゲーム画面はこちら

 なんと、開発がセガになってしまいました。発売はバンプレスト。このタイトルに関しては実物を見たことはありません。ネットで調べて初めて知りましたが、これが一番面白そうですね。V.R.とはと思いましたがTPSというだけですね。調べたところによると、元々は集英社のイベントに出品された、4人同時に敵を倒す体感ゲームであったものを改造して出てきたもののようです。なので、誰でも遊べる簡単仕様だった模様。まあ、残念ですが実物が稼働することはないでしょうね……

 しかし、昔から思っていることではあるのですが、日本製のキャラモノのゲームは地雷ですね。キャラを使っていれば売れると思っているとしか思えない。海外を見習って作り込むか、作り込みたくなるくらい好きな原作をゲーム化するようにしていただきたいものです。思い入れがないのがバレバレです。それを考えると、今回の『ドラゴンボール ファイターズ』は素晴らしい。開発した方はドラゴンボールのことを理解した上で作っていると思います。そういう開発が増えることを切に祈りつつ、今回はこの辺で。ではまた~

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