とんがりギャルゲー紀行 第8回:聖少女艦隊バージンフリート

さて、本日もとがったギャルゲーを紹介していきますよ。
今回紹介するのは1999年に発売された『聖少女艦隊バージンフリート』
前年に発売された同名OVAを基に、コナミとレッドカンパニーが共同開発したゲームです。
レッドカンパニーというと『サクラ大戦』の開発に携わった会社ですね。広井王子がアニメもゲームもプロデュースしていることもあって、『サクラ大戦』ぽい雰囲気が出ています。世界戦争終結直後の時代を舞台にしているので、昭和版『サクラ大戦』とも呼ばれているようです。
この恥ずかしいタイトルのせいで、「エロなのか!?」と誤解されてOVAの売り上げは伸び悩んでしまったようですが、エロではなく燃え系の作品です。

こちらがパッケージ画像。

これがタイトル画面です。

もひとつおまけにロード画面。ゲーム開始時にメインに選んだ娘がババーンと出ます。ロードが多いのでしょっちゅうババーンと出ます。

作品の主役となるバージンフリート隊とは、少女のみで編成された海軍の特殊部隊です。
彼女たちが操るのは霊力ではなく、処女のみが使えるという「バージンエネルギー」。かつて連合国の戦意を奪い、世界戦争を集結へ導いたという強大な力だそうです。
処女でなくなると力を使えなくなるので、隊員は処女を失うようなことは許されません。
キャッチコピーの「結婚しません、勝つまでは!」にある通り、そこは絶対のルールとされているようです。
なんというか、すごい設定ですね。
そしてその設定ゆえに島本須美や雪野五月、小山茉美といった豪華声優が作中で「バージン」を連呼しまくる声が聞けます聞きたかったらゲームを買いましょう。小山茉美は作中で美しい歌声も披露していますので、ファンの方はサントラ代わりにゲームを買いましょう。なに、どうせ中古価格はサントラと大して変わりませんよ。

さて、内容の説明もしていきましょうか。
近く開催が予定されている休戦条約改定会議の影で戦略王と呼ばれる男がそれを邪魔しようと暗躍しておりまして、バージンフリート隊はそれを阻止し、会議を無事に成功させることを目的とした潜入任務に就くことになります。

後ろの黒い男が戦略王。手前はOVAで敵として登場した最速王です。最速王の襲撃は戦略王が糸を引いていたとのこと。

ゲーム開始直後に作戦説明があり、プレイヤーは8人のメンバーから任務に参加する娘を3人(サポートメンバーも4人中3人)選んで任務を開始することになります。この時最初に選んだ隊員がメインの操作キャラクターとなり、残り2人がお助けキャラ兼賑やかし的についてきます。
誰をメインにするか、そしてメンバーを選んだ順番や組み合わせによって作中での会話が変化するようになっているのが面白いですね。
まあ、会話がちょっとちぐはぐだわロードで変な間が空くわで魅力的と言い切れないのが悲しいところですが……。

隊員の紹介画面。こちらはゲームで初めて登場するキャラクターです。

サポートメンバーの選出画面。多重人格の疑いがある人を潜入任務に連れて行って大丈夫なんでしょうか。

ちなみにこの時選ばれなかった隊員はお留守番ですので、この後まったく出てきません
なので、残された娘たちの活躍を見たいなら周回プレイが必須となります。

本作は先述した会話変化システムや数々のミニゲームなどアイデアは詰まってはいますが、どうにも練り込みが足りないというか作りが甘いというか、高評価には繋がらなかった惜しい作品ですね。隊員同士がお互いにどう思っているかが書かれた作戦報告書とか、面白いなーと思える要素もあるだけに残念です。
上画像はストーリーの合間に挿入されるミニゲームの開始画面。成功すると回復アイテムなどが得られますが、高得点なのかいまいちよくわからず達成感がありません。

戦闘やマップ移動ではキャラクターが遠すぎて操作しづらいですし、道路が無駄に広くて移動が面倒だったりします。こういう調整の荒さはキャラゲーの宿命なんでしょうかね。
今からプレイするにはポリゴンも粗すぎますし、ゲームとしての純粋な「面白さ」は得られないかもしれません。先ほどゲームを買いましょうとか書いたばかりでなんですが、本作の内容はぶっちゃけいまいちです。
しかし、しかしですよ。このゲームを駄作と切って捨ててしまうのはもったいない気がするんですよね。絵はイイですし、先述の通り声優陣も豪華ですし。

隊員全員に水着姿が用意されているほかに、ちょいちょいお色気を感じるCGも見られますしね! この画像とか乳と尻のラインがたまりません。うおお女のちち!しり!ふとももーッ!
他にも任務のサポートメンバーが任務をほっぽりだして温泉に浸かる謎サービスシーンとか、路銀を失くして仕方なくグラビア撮影のアルバイトをするシーンとかもありますし。ゲームの内容がアレだとわかったうえで中古で買うならアリなのではないでしょうか。

結論としては、

色香に惑わされたっていいじゃない。にんげんだもの。

ということで。

あ、そうそう。載せないのがもったいない気がしたので、おまけにグラビア撮影中の雪見沢隊員を置いておきますね。
ではでは。

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