言い忘れていましたが、このコーナーでは特に発売日順などで紹介作品を決めているわけではなく思いつきと成り行きで決めています。なので年代順で縛らずにあれこれ紹介していく予定です。
さて、今回紹介するのはコナミの『アザーライフアザードリームス』(略称アザアザ)。初代プレイステーションのタイトルです。
こちらがパッケージ画像。
こちらがタイトル画面です。
『アザーライフアザードリームス』は『ローグ』(というゲームに)ライク(似た)ゲームにギャルゲーの要素を足した珍しい作品です。『ぼくたちの美少女ゲームクロニクル2』に掲載したエロゲー『らぶ+らび』も同じジャンルに挑んだ作品ですが、アザアザは天下のコナミが制作したゲームだけあって『らぶ+らび』ほど難易度がむごくありません。
ダンジョンで倒れてもセーブデータが消えないことを喜ぶのは、理不尽ゲーに訓練されすぎた人間ゆえの感想かもしれませんが……。
『らぶ+らび』も悪いゲームではないのです。ただ、死んだら初めましてからやり直しなのがつらいのです。
主人公はトレジャーハンターとなり、高値で売れる魔物の卵を求めて魔物の塔へと挑みます。
『ローグ』ライクゲームですので塔に挑むたびに主人公はレベル1から強くならなければなりませんし、塔の中で倒れれば装備もアイテムも失ってしまいます。
ですが仲間にした魔物はその制限を受けないので、魔物を鍛えさえすればどんどん先へと進めるようになっているのがありがたいですね。
ちなみに自宅で卵をふ化させた魔物は帰巣本能を発揮してくれるので、うっかり行き倒れても鍛えに鍛えた仲間をあっさり失うなんてこともありません。鍛えに鍛えた装備は失いますが。
魔物の特性を掛け合わせる融合なんてのもありますし、『ローグ』ライクが苦手な人でも詰まりにくい難易度だと思いますよ。
ダンジョン内でふ化させた魔物は倒されるといなくなってしまいます。
同じダンジョンに挑み続けるというと飽きがきそうに聞こえるかもしれませんが、稼いできたお金で町の施設を増やしたり、家の改築や内装を変えてみたりと戦闘以外でも色々といじれる楽しみもありますよ。
ヒロインたちとの恋愛もそのひとつですね。
画像は建設依頼を出しているところ。ダンジョンに潜っている間に建設してくれます。
建設できる建物は寺院や病院といった住人の生活にかかわるものから、カジノや競魔場(競馬の魔物バージョン)といった遊び場まで様々。
お金を出したら終わりというわけではなく、建設した施設でちゃんと遊べるようになってます。
漫才のピンチヒッターに抜擢されることも。さりげなくネタに藤崎詩織の名前が取り入れられていますね。
町の開発が進むと登場するヒロインもいます。
主人公の父親が数年前から塔の中で行方不明になっていることで、働き手をなくした家はかなり困窮しています。
おかげで主人公は外食するだけでも驚かれる有様だったのですが、立派に稼げるようになったことでどんどん一人前のトレジャーハンターとして周囲に認められていくんですね。
この成り上がり感というか、周囲の評価を覆していく感覚もちょっと気持ちいいんです。
ちょっとした外食に来ただけで驚かれる様子。うそってなんだよ!?
ちゃんとお金を払ってから店を出ないと、無銭飲食の罰で皿洗いをさせられたり食い逃げで追いかけられたりと演出が細かい。
積み重ねが大事なギャルゲーと積み重ねを失いまくる『ローグ』ライクって結構組み合わせが難しいジャンルだと思うのですが、アザアザはその点うまく噛み合ってるいいゲームだと思います。
知名度がいまいち高くないのはクセが強い絵柄のためでしょうか。主人公(デフォルト名:コウ)がたらこくちびる呼ばわりされちゃってるくらいですし。
クセの強さは見ているうちに慣れちゃいますが、パッケージ買いをしたプレイヤーは少ないでしょうね。
金月真美ボイスで「あら、たらこくちびる」って呼ばれるとなぜかまったく腹が立ちません。この子、ナチュラルに上から目線なお嬢様ですけど中身はいい子ですしね。
好感度うなぎのぼりの図。
会話中に選択肢が出たりしますけど、優しく接するよう心掛けていれば問題なく仲良くなれます。主人公に完全に恋した状態になると、朝起こしに来て「いってらっしゃい」のキスまでしてくれるようになりますよ。特定の相手が恋人になるというわけでもないようで、日替わりで来るヒロインが変わったりします。ハーレムなのかな?
おまけ。状態異常中にステータス画面で変顔するたらこくちびる氏。楽しんで作られてるっぽい雰囲気を感じます。
のちに移植されたゲームボーイ版はヒロインイベントがざっくりカットされているとのことなので、遊んでみるならプレイステーション版がおすすめです。声優陣がなにげに豪華なので、ボイスなしじゃもったいない!
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