『プレイステーション・ポータブルパーフェクトカタログ』校了しました

『プレイステーション・ポータブルパーフェクトカタログ』が本日校了しました。本シリーズの中で21世紀に発売されたゲーム機としてはゲームボーイアドバンスゲームキューブに続いて3機種目となりますが、製作中に「PSPってレトロゲームハードなの?」という質問を受けました。

レトロゲームという言葉の定義は人によって様々な感覚があると思いますが、個々の青春や思い出の中で懐かしさを感じて振り返る要素があれば十分にレトロゲーム足り得ると思っています。PSPは発売からすでに17年が経っているわけで、仮に小学生の頃に触れて親しんだ人ならば二十代半ばから後半。遊んだときの幼い思い出話として語っても良い年代じゃないでしょうか?

仲のいい友達と遊んだ記憶、誕生日やクリスマスプレゼントで買ってもらったときの思い出、ゲームと一緒に過ごした嬉しいこと、ちょっとほろ苦い出来事などPSPと思い出を重ねられる人って結構いると思うんですよ。というわけで、個人的な尺度で「レトロゲームか否か」を断じるのではなく、本書を通じて当時に思いを馳せたり語り合うツールにしてもらいたいと思っています。別に技術書や攻略本を書こうとしているわけじゃない、酒の席の肴として当時の思い出話ができるツール。これは今回の本に限らず前田が過去に書いた本について共通したコンセプトです。

さて、少々話がそれましたがPSPを本にまとめるにあたって注力したかったのは「PSPはソニーらしさを体現したゲーム機である」という点にあります。

「最高の性能を最小のサイズで美しくまとめ上げる」というトランジスタラジオやウォークマンの頃から脈々と受け継がれてきたソニーらしさをここまで体現したゲーム機はPSPを置いてほかになく、その美意識を本書を通じて伝えたいと考えておりました。ソニーらしい製品は「徹底して研ぎ澄まされた職人芸の結果生まれる機能美」があり、見ているだけで魅了され、持っているだけで所有欲が満たされる。遊んで面白いゲーム機以前に、ゲーム機そのものにここまで美しさを感じさせる製品。それがPSPではないでしょうか。

もちろんパーフェクトカタログシリーズである以上、ハードやソフトの解説を徹底して盛り込みました。そのうえで、PSPが持つガジェットとしての魅力を少しでも本書を通じて伝われば製作者としてこれほど嬉しいことはありません。

ぜひお手にとって見てください。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年愛媛県松山市生まれ。アーケード、家庭用、PCはもとより美少女ゲームまで何でも遊ぶ、ストライクゾーンの広い古参ゲーマー。ただし、下手の横好きがたたり、実力でクリアできたゲームの数は決して多くないのが弱点。