『プレイステーションパーフェクトカタログ』が昨日ようやく校了しました。毎回このシリーズをつくるたびに「キツかった」を連発していますが、今回は最大級の「キツかった」です。いやホントに。
理由は言うまでもなく「上下巻」という分冊をやったことに起因するのですが、掲載タイトル数の物理的事情から分冊にせざるを得ないという点については実は1年前から意識していました。問題は「上下巻の同時発売」をやってしまったことでして、こればかりは出版社からの強い要望でこうなってしまったんですね。
プレイステーションの総タイトル数は正直把握が非常に難しく、「プレイステーション ザ・ベスト(for Famiy含む)」「PS one Books」はもちろん、各社メーカーが個別に発売した廉価版も含めると3500タイトルを余裕で超えるんですね。今回は、それら廉価版については存在することと多少の紹介にとどめて、重複なしの3295タイトルを掲載することにいたしました。それでも2冊に分けると1600タイトル強、これまでの最大掲載数を誇っていた『MSXパーフェクトカタログ』の1400タイトル強を余裕で超えてしまっているんです。「全てのゲームは、ここに集まる。」をキャッチコピーにしていたとはいえ、よくぞここまで発売されたものですよね。
「プレイステーションのパーフェクトカタログを」というリクエストは随分前からいただいていましたし、このシリーズを続けていく上で絶対ぶち当たる巨大な壁なのは承知していたのですが、何しろこのタイトル数ゆえに随分躊躇しておりました。というわけで、期待して待ったいただいた皆様の期待に無事応えられるものになったかは、それらの方の評価を待ちたいと思います。
本書内のまえがきにも書いたのですが、プレイステーションは自分も現役でゲームを作っていた時期のハードだけにそれなりに愛着ある機種です。当時はド素人集団だった久夛良木健氏率いるソニーが手探りで作り上げたハードで、広告、宣伝、販促活動まで本当に全力が伝わってくることを随所に感じておりました。ソニー社内においても傍流の存在だっただけに、決して横綱相撲でもなんでもなかったんですね。
今回執筆にあたって当時の資料を調べ直すにつれて、そんな姿勢が至るところに見えてきたため、本書にその当時の「熱さ」を少しでも表現したいという意識で取り組みました。私が感じたプレイステーションに対する気持ちを、本書を通じて少しでも共有していただければ幸いです。
さて、次回のパーフェクトカタログですが……さすがにだいぶネタ切れではあります(笑)。やりたいことは色々あるのですが、公に発表するのはもうしばらく後ということで、とりあえず今は『プレイステーションパーフェクトカタログ』をよろしくお願いいたします。