X1のPCG機能の使い勝手の良さはこれまで何度も触れてきましたが、ただ表示させるだけではなく「何かプラスアルファをさせたい」という欲も出てきます。
そんなわけで、文字の点滅などの軽いものから画面スクロールをさせたものまで、様々な画面演出を施したものを紹介したいと思います。さすがにムービーを作るほどのものでもないため、GIFアニメで再現してみました。
一番多いのは文字のブリンク(点滅)演出。最近のゲームではあまり見かけなくなりましたが、1プレイヤー/2プレイヤー交互プレイが多かった時代に、どちらのプレイヤーの順番かをわかりやすく表現する方法として、スコア表示部分を点滅する演出がよく見られました。
また、多人数同時プレイのゲームでコイン投入やスタートを促したりする演出もこれに類するといえます。
『グラディウスⅡ』は、コイン投入前デモのBGMだったため、タイトル画面を作りました。とはいえ、アーケードのタイトル画面の一枚絵をX1で再現するのは最初から無理だったので、ファミコン版ぽい方向性を目指しています。それでもファミコン版に比べて大幅に演出が劣っているため、あまり効果的ではなかったですね。
『ギャラクシーフォースⅡ』はネームエントリーBGMですが、文字だけの画面を描いても何なのでこれまたタイトル画面でお茶を濁しています。もっとも、PCGが足りないためロゴがやけに小さい上(これでも横2倍モードを使って、できるだけ大きく表示している)にデジタル8色では効果的に見せられませんでした。
取って付けたような「Ⅱ」の回転がかえって寂しいですね(笑)。
前々回で静止画をお見せした『スペースハリアー』ですが、実は横スクロールの演出が入っています。本当は下の地面のPCG書き換えによる演出も試みたのですが、あまりに遅くて効果的に見えなかったのでボツ。
『ファンタジーゾーン』の7面。以前作った他のステージの画面に比べてPCGの使用効率を見直したため、スコア表示やレーダーマップまで表示できるパターン数を確保しています。流れる水はPCGのパターン書き換えで実現していますが、わずか2パターンのパタパタアニメだったため、もう少し凝りたかったですね。
『F1スピリット』は今回紹介する中では唯一のMSXタイトルです。画面を再現すること自体はそれほど難しくはないのですが、それだけでは面白くないのでブリンク演出を入れています。「簡単なひと手間」ですが、このゲームはそれひとつあるだけで画面がぐっと引き立ちますね。
『トイポップ』に至っては、オリジナルのアーケードゲームが元々PCGのパターンをそれほど消費しないタイプのゲームだったこともあって、プレイヤーキャラの「ピノ」をそのままジョイスティックで操作できるようにしてしまいました。ここまでくると、「音楽ディスクに画面をつけよう」という目的を完全に逸脱してしまっていますね。
こうやって見ると、自分でもつくづく興味の中心がドット打ちの方向に行っているのが感じられます。
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