パンフレットで見るアーケード探訪:ハットリス

発売年 1990
開発/発売元 ビデオシステム
ジャンル 落下型パズル
コントローラ 4方向レバー+1ボタン

「テトリス」を開発した旧ソ連のアレクセイ・パジトノフ氏による落下型パズル作品。
 上から2つ1組で落ちてくる6種類の帽子を、下一列に並ぶ6人の男たちにかぶせていく。同じ帽子を5つ積み上げることで、帽子を消すことができる。
 それぞれの帽子は高さと形が異なり、シルクハットなどは別の帽子を挟んでしまうとあっという間に積み上がってしまう。また、連鎖も存在せず一発逆転な要素もないため、戦略性、爽快感に欠ける。実際のプレイはひたすらに消し続けるだけになりがちである。フィールド上部に引かれた赤いラインを超えるとゲームオーバーとなる。
 また、ときおり降ってくる炎で邪魔な帽子を消したり、15セットの帽子を消すごとに訪れるセールモードで、一種類だけ一瞬で消すことができる。

「テトリス」と同じパジトノフ氏が作ったゲームということで大きな期待を背負って登場したのだが、「テトリス」と違いプレイヤーの反射神経と技術だけでは対応できない運任せの部分が目立つこともあり、あまり受け入れられることはなかった。コンシューマ版が発売される頃にはゲームセンターの店舗には殆ど残っていなかったことからも察せられる。本作の問題点であった戦略性の部分はゲームボーイ版に追加された要素によってかなり改善されることになる。湾岸戦争の際、任天堂はゲームボーイをアメリカ軍に提供したのだが、好んでプレイされたのはハットリスであったという。それだけゲームボーイ版のゲームとしての完成度が高かったということだろう。

移植先一覧
ファミリーコンピュータ、PCエンジン、ゲームボーイ(通信ケーブル対応)、PC-98

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