さて、本日もとんがったゲームを紹介していきますよ。今回はPULLTOPによって2009年12月にリリースされたこのタイトルです。
しろくまベルスターズ♪
本当ならクリスマスあたりに本作の記事を上げようかと思っていましたが、他の仕事の都合で記事公開時期がずれたりと色々ありまして。クリスマスどころかお正月も過ぎてしまいましたが、まあまだ冬だしいいじゃろという考えで紹介しちゃうことにしました。ほんとここの担当ってそういうとこいい加減よね。
星降るクリスマスイブの夜、人々へ幸せをお届けするのがお仕事のサンタクロース。
そのパートナーとして、専用のマシン『セルヴィ』でサンタの乗るソリを引き、夜空を飛び回るトナカイと呼ばれる者たちがいた。
とあるイブの夜。
サンタと出会った少年は、サンタと共に星空を駆ける、トナカイの姿に強い憧れを抱く。
やがて月日は流れ——
かつての少年、中井冬馬は一人前のトナカイへと成長を遂げ、新米サンタ、星名ななみとペアを組むことになるが、肝心のパートナーは全天候型の能天気で、どうやら前途多難なご様子。
期待とちょっぴりの不安を胸に、2人が向かう先は、不思議なことが起こると伝えられる『ツリー』が眠る町——しろくま町。
そこで待つのは、あたたかい出会い。
そこで届けるのは、あたたかい想い。
そこで起こるのは、あたたかい奇跡。
Driving for fairy tale.
それは、幸せを巡る物語。
あらすじは以上のとおり。ちなみに本作における「トナカイ」とは動物ことではなく、ソリを引くマシンの操縦士のことを指します。
内容をざっくり説明すると、トナカイを務める主人公とサンタの少女たちの共同生活とお仕事姿を描くハートフルなドタバタコメディ。ルートによって相棒となるサンタは代わりますが、クリスマスイブの大仕事をサンタと一緒に乗り越えるバディものでもありますね。
エロゲーでサンタ服姿の女の子が描かれることは数多くありますが、大半はコスプレ衣装としての登場です。なので本作は、コスプレではなく仕事のため衣装を身にまとった本物としてサンタ少女が描かれる珍しい作品だったりします。単話完結のエロマンガでなら本物のサンタらしきヒロインが出てくることもありますが、エロゲーでは他に見たことがないですね。私が知らないだけかもしれませんが、珍しいのは間違いありません。神様がヒロインなのはよくある話なのに、エロゲーの世界じゃサンタは神より貴重なのです。
現実でのサンタは「腹回り100センチ超えていないとダメ」とかいう近い将来の死を約束された人を集めるかのような認定条件があったはずですが、本作は別にデブ専向けのゲームではないのでサンタはボンキュッボンですよ。といっても胸が出てない子もいますが、腹も出てないから見逃してあげて下さい。
例外もありますが、本作に限らずPULLTOP作品は世界観からして個性を出してくる印象があります。美少女ゲームでよく扱われる学園モノにしても、学園が変形する設定だったりとか(『てとてトライオン!』)、学園は普通でも題材の部活についてものすごく詳しかったりとか(『この大空に、翼をひろげて』『見上げてごらん、夜空の星を』シリーズ)印象的なタイトルが多いですし。
本作もPULLTOPなりのクリスマスを描いたユニークな世界観と心温まるストーリーが楽しめるタイトルなので、癒しが欲しい時やミニスカサンタを切らしたときにはぜひどうぞ。