とんがりギャルゲー紀行 第41回:メタルオレンジ

さて、今回もとがったゲームを紹介していきましょうか。

本日紹介するのは『メタルオレンジ』

元はMUGEN LOOP Softwareが開発した同人ゲームでしたが、1990年12月に商業作品としてカスタムから改めてリリースされた作品です。

内容はパワーアップのあるブロック崩しで、ステージクリアするとご褒美グラフィックが見られるというものです。パワーアップアイテムを入手すると、『グラディウス』のような任意選択で自機を強化できます。ステージ数は全50以上。

本作は崎元仁氏に提供された音源ドライバ「テレプシコラ」を用いて制作された楽曲が使用されていることで知られています(崎元仁氏は『タクティクスオウガ』や『レイディアントシルバーガン』、『戦場のヴァルキュリア』を手掛けた人物)。そのためかBGMのクオリティが非常に高く、作品の評価を押し上げる要因のひとつとなったようです。BGMは名曲揃いで、チュートリアル的なステージから熱い楽曲に盛り上げられます。疾走感溢れる感覚で、曲を聞いているだけでも楽しくなってきますよ。

ゲーム自体もしっかりと作られていてステージはそれぞれ違う編成になっていますし、美少女のグラフィック抜きにしてもちゃんと楽しめるものになっています。パワーアップアイテムの動きがカクカクしてはいますが、肝心のボールの軌道はちゃんと追えますし、プレイに支障はなさそうです。

他のゲームで反射神経90歳とか言われている人間の言うことなので(下画像参照)参考になるかはわかりませんが、難易度はおそらく適正だと思います。まあそれだけ下手くそでも『メタルオレンジ』は楽しめたといえば安心感があるでしょうか。難しかったとしてもコンティニューは無限(のはず)なので問題なし。

▲画像はタイトーの『アルカノイドR 2000』のものです。エクストラモードではゲームオーバー時に反射神経の年齢診断結果が出るのですが、ネタじゃなくて大真面目にやってこんな結果でした。これじゃキャッチ・ザ・ハートじゃなくてブロークン・ハートですね。

紹介した人間の反射神経がうんこでも『メタルオレンジ』が良作なことには変わりありませんから、興味を持たれた方はぜひ遊んでみてください。といっても売っているのを見かけることすら稀な作品なので、入手はちょっと難しいかも……? もし見つけられなかったらプロジェクトEGGあたりで配信してくれることを祈りましょう。

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