さて、本日もとんがったゲームを紹介していきますよ。
今回取り上げるのは、蛇ノ道ハ蛇ソフトが発売したエロゲーです。
乳忍者レボリューション~彼女たちを調教せよ~
本作は選択肢で展開が分岐するオーソドックスなアドベンチャー。現代日本を舞台に、特殊な能力を使いこなすくノ一が諜報機関の一員として活躍するお話が楽しめます。
乳忍者シリーズの2作目にあたり、前作はタイトル画面にいる乳忍者と尻忍者が活躍したり、敵にエロ拷問されたりするバディものでしたが、本作からヒロインたちを支える主人公ポジションの男が登場した形ですね。敵に捕まればエロ拷問を受けるという要素は共通しています。
公称ジャンルは「このエロゲーをやるために生まれてきたAVG」。
タイトル画面からNew Gameを選択するたび、渋いボイスで力強く「君は、このエロゲーをやるために生まれてきた!」と刷り込まれます。いやいや。
人の生まれの理由を勝手に定めないでいただきたい。
そもそも乳忍者とは何かというと、乳忍者というのは乳房を伸ばして攻守さまざまな技を繰り出す「乳忍法」を使うくノ一のことです。
代表的な乳忍法は【巨乳爆弾】と書いて巨乳ボンバー。上画像左のがそれです。
はだけた胸元から飛び出した白き女体の象徴が、行く手を遮る敵を討つ。熟練した使い手であれば、戦車の装甲をも破壊するほどの威力を発揮します。基本技ながら最も汎用性が高く、使用頻度も高い乳忍法とのこと。実際作中でもよく見ます。
あとは、乳をプロペラのように回して気流を生みだす防御技【巨乳障壁(きょにゅうばりあー)】や、乳を風車に見立てて竜巻を起こす合体範囲攻撃技【複合巨乳台風(だぶるきょにゅうたいふーん)】などがあります。
上画像右にある複合巨乳台風のイベントCGはオープニングムービーでも使われています。ムービーでは忍法によって伸びた乳の残像がフォンフォン動いて面白いんですよね。
きっと人生でそうそう使わない言葉だわ、忍法によって伸びた乳の残像って。
攻守共に使える乳忍法はとっても強力なので、乳忍者は困難な任務にも挑戦できるわけです。乳忍法があれば砲弾を受け止めることも、乳房で真剣白刃取りをすることもできちゃいますからね。真剣を素手で止めるなんて、そんな危ないことはできません。その点、乳を使えば安全に止められるから乳を使うべし、となるわけです。
乳のほうが余程危ないだろうが何言ってんだって話なんですが、これは公式設定なので、そういうものなのだと素直に受け入れましょう。
真剣を受け止めるなら、素手よりも、乳のほうが安全。
これが、このゲームの世界においては常識なのです。どうなってやがる。
乳忍法は常人が真似をするには危険が伴うため、ゲーム開始時の注意文にも乳房を伸ばす行為を真似しないよう書かれています。もちろん、素人が乳を伸ばすなんてやるもんじゃないですからね。
そもそも素人の乳は伸びないのよ。せいぜいマンモグラフィーの時ぐらいよ伸びるのは。
ちなみに乳忍者の仲間である尻忍者は、ちょっと重めな体重を活かし、尻の重量で強烈な衝撃を与える攻撃ができるそうです。乳忍者ほど見た目の派手さはないものの、こちらも大型バスをひっくり返すほど超強力。伸ばして攻撃したり、四角く固めて装甲にしたりと応用も効きます。
胸が伸びるのはまだわからなくもないけれど、尻が伸びるのはもうわけがわからないのよ。
少々個性的な設定について説明したところで、ストーリーに話を移しましょうか。
本作の主人公は地方の役場勤めの青年ですが、外務省から突然の辞令を受けて株式会社TGM第二総務課――日本を守る情報機関の一員となり、敵組織とバチバチにやり合う危険なお仕事に就くことになるという流れ。
物語の開始時点で主人公は童貞ですが、出勤初日にいきなり鞭を渡され調教のやり方を指導されます。くノ一は味方なのに、妙に敵対的な初対面ですね。
童貞にいきなり調教させるなんてと初プレイ時は人選ミスを疑いましたが、特異体質ならば納得ですね。その後、初任務に就く前に筆おろしのサービスもばっちりしてもらえるので厳しいばかりでもありません。
未経験者にも優しい職場です。というか、くノ一の調教って外務省の管轄なのね。
基本的には乳忍者「篝火」と尻忍者「不知火」、新人の汁忍者「蛍火」、ついでにサブヒロイン枠のアマゾン忍者「烽火」ら年上お姉さんたちのサポート要員ですが、時には戦場にも乗り込みます。
乳尻汁の忍者3人娘と主人公は昔から親しくしていた同じ里の出身。性に積極的な篝火と不知火、一途なブラコン従姉の蛍火が側にいる環境でエロいことにならないはずがなく、平時は何かといちゃついているのですが、その結果、主人公の中に眠る椿忍法(ちんにんぽう)の力が目覚めていきます。
実は主人公自身も特別な血筋の人間で、覚醒によって技が冴えていく椿忍法(ちんにんぽう)の継承者なんですよ。
本人も自覚していませんでしたが、主人公は万能精液を出せる特異体質の持ち主で、ひとたび精液を注げば瀕死の人間ですら癒し、パワーアップさせることもできます。ひとたび精液を注げば敵に洗脳された忍者も正気に戻せるのでとっても便利。ちなみに辞令が下ったのはこの体質が理由です。
エロゲーでよくあるやつですね、ミラクル精液。奇怪な忍法には困惑するのに、ミラクル精液は急速に理解できてしまうわ。
ともかく椿忍法の使い手としては未熟であるため、せっかくのミラクル精液設定なのに主人公はいまいち活躍しきれない感じ。間違いなく戦力にはなっていますが、お姉さん忍者たちに引っ張られるポジションです。
戦うヒロインを支えるタイプのエロゲーって、勝てば主人公とラブラブえっち、負けると敵側にやられちゃうという流れが今や定番なのですが、このゲームはその定石にはあてはまりません。選択肢で誰のルートに進むかは変わっても戦いの趨勢には影響せず、ヒロインが敵の手に落ちちゃう展開がよくあります。荒っぽい任務に挑む都合上、身の安全を守れないことを彼女たちの方も割り切っていますしね。
本作の新規キャラで真ヒロインポジションの汁忍者が物語開始時点で処女だと明かされたとき、乳忍者たちのリアクションは「へえ~、こんな仕事してるのに珍しいね」といった軽いものでしたし。
そういうわけなので、以下のような流れが頻繁に起こります。
くノ一が敵に捕まってエロ拷問
↓
洗脳されて敵側に回る
↓
味方の奮闘&万能精液の力で正気に戻る
このパターンがどのルート、どのヒロインでもあります。
定石から外れること自体は問題ないのですが、似たような展開が続くのと、敵の手に落ちたときと主人公が正気に戻させるときでそれほどエロのパターンが差別化できていないのは残念だなあと。主人公側限定のラブラブえっちもあるんですけどね。
仲間がよくとっ捕まるから、万能精液で味方が強化されている実感はそこまでないのももったいないところですね。強化されて活き活きしていても捕まるときは捕まっちゃうので。
精液で強化されたおかげでミサイルに乗れたとか言及しているシーンもあるけれど、乳や尻をびろびろ伸ばす人の限界なんてわからないのよ。だって元々人知を超えてる。
汁忍者のルートが恐らくゲーム的にもトゥルールート的な扱いで、一番主人公にべったりな彼女と特別仲良くなると、2人で修行(セッ〇ス)をしまくった結果主人公の能力の覚醒が促され、全ルート中で最も椿忍法の技が冴えるという大活躍展開が見られます。
他のルートで洗脳された味方を正気に戻す時はエロ調教で脱力させてから挿入し、それから精液を注ぐという手間暇をかけています。これは鍛え抜かれた忍者にいきなりナニを入れようとすると大変痛い目に遭うためなのですが、覚醒した主人公であればわずか3クリックで射精する高速射精術【白葉】、正確無比な中距離射精で精液の塊を数メートル先まで発射する高速射精術【白鳥】を身につけているのでそういった手間も省けて実にスピーディー。そして3クリックさん(※)はこんなとこでもいじられている……。
(※注:Leafによるエロゲー『うたわれるもの』の主人公のこと。わずか3クリックで射精に至ったことで話題になり、3クリックさんと呼ばれるようになった)
トゥルールートで活躍する主人公を見られるのは王道の燃え展開ですが、彼が輝くのは万能精液で味方を取り戻す場面である都合上、どうあっても他ルートのように味方を敵に奪われてから巻き返す流れとなるため、覚醒したからといって格段に良い結果に繋がっているようには見えないのが難点ですね。敵勢力から寝返る女キャラなんて、他のルートでは処女を捧げた主人公に懐く展開だったのに、汁忍者ルートでは別の敵に惨く犯されてますし。
決して詰まらないゲームではないし笑えるところは笑えるのですが、抑えていて欲しいポイントを逃している印象です。あとは時々骨格がおかしいグラフィックもちょっと気になったかも。
あれこれ指摘はしましたが、面白いゲームだとは思っていますよ。
個人的に好きなのは、空から降ってくる尻忍者の巨尻を見た敵が死を悟る場面ですね。
敵側からすれば、乳忍者やら尻忍者やらイカレた女たちに散々辛酸をなめさせられているから、【巨尻鉄槌(きょじりあたっく)】が戦車の装甲をも打ち砕く一撃だということは当然知っている訳ですよ。
それで実際に空から自分に向けて降ってくる巨尻を見たら、浮かぶのはきっと死の一文字。
走馬灯を見る時間もあるかどうか、一瞬で終わりを悟るわけです。
そんな緊迫した一瞬なのに、降ってきているのはデカ尻。このギャップというかなんというか。両の尻たぶに情報量がぎゅっと詰まった感じがいいですね。なんとなく。お気に入りのシーンです。
出オチ感あるバカゲーではありますが、笑えるところもあるということで、奇怪な忍法やハード系のエロが見たい人は遊んでみてくださいね。
さて、それではこの辺で。また次回もよろしくお願いします。