とんがりギャルゲー紀行 第142回:My Dear アレながおじさん

 どうもお久しぶりです。1ヵ月以上も更新できずに申し訳ございません。他の仕事がどうにも詰まって記事に手が回りませんでした。
 しかし頑張った甲斐ありまして、12月27日に『プレイステーション2パーフェクトカタログ(上)』がでますのでよろしくお願いいたします。USBカメラのEyeToyを使ったゲームとかまったく知らなかったので、校正しながら自分も新鮮な気持ちで読ませていただきました。皆様にも楽しんでいただければ幸いです。

 さて、宣伝はこれくらいにしておいて、そろそろとんがったゲームの紹介に移りましょうか。今回は『あしながおじさん』を元ネタとするこのタイトル。

My Dear アレながおじさん

 ネーミングからしてもうスリルに満ちているわ。

 アニメ版タイトルは『私のあしながおじさん』で、このゲームも発表時は「わたしのアレながおじさん」になる予定だったらしいので、元ネタは原作小説ではなくアニメのほうでしょう。
 タイトルからはバカゲー感あふれておりますが、実はこのゲームで描かれるのは、猛毒の後遺症に人生を狂わされた男の狂気と哀しみ、そして愛の物語なんですよ。こんなタイトルのくせしてシリアスしているんですね。
 どんな後遺症かというと、男性のアレがどんどん大きくなり続ける症状です。

 …………。

 いや、あの、ただの生理現象を病気と偽って無知っ子を騙そうとしているのではありませんよ。おじさんの大事なところが腫れちゃって大変なんだデヘヘ助けておくれよデュフフ的な法螺話ではないです。深刻な悩みなの。信じて。

 おじさんは幼少期に両親と訪れたジャングルで、非常に珍しい毒を持った蛇にアレを噛まれてしまいました。一命は取り留めたものの毒は完全には抜けきらず、以降は体内に残った毒が毒を作り続けてアレのサイズが巨大化していく症状に悩まされます。

 毒を完全に抜くには女の胎内に射精する必要があるのだそう。しかし事故当時は精通が来ておらず、毒を吐き出せるようになる頃にはアレが常人より遙かに大きくなってしまいました。
 こうなるともはや大抵の女性では受け入れられず、受け入れられるほど経験豊富な女性ではゆるゆる過ぎて快感が得られない事態に陥ります。執事のベンジャミンが差し出した彼の娘でチャレンジしたところ、アソコが裂けて病院送り&精神崩壊となりまして、おじさんは自分のアレを受け入れられる処女を探すべく、使者たちを世界各地に送りだすことにします。
 おじさんを慕っている住み込みの処女メイドさんもいるのですが、メイドさんの母もメイドとしてよく尽くしてくれたので、万が一を考えると試す気にはなれなかったのです。
 使者が見つけた5人の処女たちは不遇な境遇にいる幼い少女だったので、成長を待つあいだに援助と手紙のやり取りをし、おじさんが住まう屋敷に招いて数日過ごさせ、いざ対面というところからゲーム本編は始まります。
 お世話になった人の娘には手を出しづらいけど、助けてあげたんだからアレを使わせてもらうくらい許されるだろうという考えなんですね。

少女を助けた過去のシーン。ゲリラ戦の経験を持つ使者が猛者すぎる

 少女たちを前におじさんはいきなり巨大なアレを見せつけ、これから屋敷内で始める鬼ごっこのルールを説明します。日付が変わるまで逃げ切れば解放、捕まればおじさんのアレで破瓜させると。
 ”私たちを救いだして守ってくれた優しいおじさま“との対面を楽しみにしていた少女たちは、あまりの事態に混乱しながらも逃げ惑うというわけ。

 そういうわけで本作には少女を追って屋敷を探索する鬼ごっこアドベンチャー的要素があります。どうして鬼ごっこをするのかって、たぶんおじさんが楽しいからではないかと。どうも彼は援助して助けた少女相手ならこれくらいしてもいいだろうと思っているようなので(自分に言い聞かせている風でもあるが)。
 『怪奇!ドリル男の恐怖』にも鬼ごっこ的な要素はありましたが、本作は少女たちの体力精神力の管理をしなければならないところが違っています。少女の体力が尽きると捕獲可能になり、精神を追い詰めすぎると反撃で殺されるのです。

 どうもこのおじさんには屋敷の危ない物を避けておく発想がないようなんですよね。刃物も銃も少女の手に渡っちゃう環境です。屋敷にはぐるぐる歯車が動く部屋もあるのですが、使用人が巻き込まれて何度も事故になっているのに放置したまんま。その部屋では当然のようにおじさんが労災ポイントに巻き込まれるイベントが発生します。
 「不注意な使用人が悪いだけ」と精神論で片づけるからそういうことになるのです。ちなみに追いかけていた少女の体力が余っていると咄嗟に助け出してくれますが、尽きていると力及ばずおじさんは死亡します。

 ついでにおじさんはワニを飼っていて、上階のテラスから餌やりができる状態にしています。どうして事故が起きそうな状況にするのか。死の隣にいないと落ち着かないのでしょうか。
 ここでも例によっておじさんが老朽化した手すりから落ちかけるイベントが発生。こちらも少女の体力次第で助かるかどうかが決まるようです。

 最終的には、少女たちを捕まえられたのか、何人捕まえたか、犯したのか解放したのか、鬼ごっこ中にメイドさんたちとフラグを立てたかなどでエンディングが変化します。少女たちを犯したり、精神崩壊した娘を鬼ごっこ中に犯しているとやはりおじさんは死にます。

 少女を追いかけるゲームなのに、死ぬのはおじさんばかりなり。登場人物の悲鳴だけはボイス付きなので、このゲームをプレイするとおじさんの悲鳴をよく耳にします。

 ちなみに、おじさんを慕うメイドさん・クレアとのフラグを立て、少女たちを全員解放するとクレアと無事に結ばれて結婚するエンディングに進みます。
 おじさんがビクンビクンするアレを見せつけながら少女たちを追い回し、「これぞ狩猟の醍醐味」などと発言した過去は決して消えませんが、少女たちは祝福してくれるのでめでたしめでたしですね。なんならみんなでバカンスを楽しむ別エンディングもあります。
 コトに及ぶ前に改心したら許されるのは、鬼ごっこ以前に好感度を稼いでいたおかげでしょう。していてよかったあしながおじさん。あしながおじさんは身を助く。

 いやあ、すごいゲームですよね。
 身体が大きい女性のほうが巨大なアレを受け入れやすいだろうに、処女の少女たちを選ぶのは治療の都合かなあと思ってしましたが、単におじさんの趣味だったんですね。いけないおじさんだ。

 作中で執事との会話に、
おじさん「この私が…やりマン女のガバガバマ〇コでなければ出来ないとはな」
執事「ぼっちゃま…」

 というのがあって、あんまりにも不本意そうで笑ってしまいました。こんな会話でシリアスしないで。

 本当におじさんのアレを収める相手を探すだけなら、筋肉モリモリのガッツなヒロインなら身体も大きいし、筋力のおかげでゆるくもなくていいのではないでしょうか。
 あとは近年エロの対象として活躍している八尺様ですね。なんせ八尺(2M40)もある女体だし、アレながおじさんのでもきっとなんとかなりますよ。対面したら生命本能がガンガン刺激されてアレも元気になるでしょうし。
 しかし、『アレながおじさんVS八尺様』とか、なんだかドキュメンタリーっぽいですね。
「八尺様にアレを鎮めていただきたい。アレながおじさんの切なる願いを受けて、我々取材班は東北地方のとある町へ向かった――。」
 とかなんとか。
 ロープライスのバカエロゲーでありそうな雰囲気ですね。そうすると特典は抱き枕カバーじゃ全身イラストが入らないから、八尺様の巨尻をイメージした3XLのデカパンでも付属するのかな。

 まあ本作の元ネタはあしながおじさんなので、支援した哀れな少女と~ってところまでが原作再現なのでしょう。八尺様の入る隙などないのです。

 さて、久しぶりだからか長くなってしまいましたが、今回はこの辺で失礼します。ハガキをブルーゲイルに送るともらえた『My dear アレながおじさん 完全制覇CD』は現在入手困難なようですが、本編ならわりと手に入りやすいはずですなので興味があれば遊んでみてください。

 それでは今回はこの辺で。また次回もよろしくお願いします。

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