『アーリーセガパーフェクトカタログ』校了しました

1月29日発売の『アーリーセガパーフェクトカタログ』が本日校了しました。早くも『パーフェクトカタログ』シリーズ4冊目となりますが、1冊1冊全力投球となるこのシリーズはとにかく毎度しんどい思いをしております。今回も例に漏れず、この1ヶ月近くはほとんど午前様&年末年始全て返上というメチャクチャなスケジュールでなんとか完成までこぎつけました。なかば恒例となった感がありますが、今回の本のあとがきに変えて少々内幕話をさせていただきたいと思います。

『アーリーセガ』というタイトルでピンと来ない方もいるかと思われますが、要するにセガがメガドライブ以前(ゲームギアのみメガドライブより後ですが)に発売した数々のゲーム機をすべて詰め込んだ本で、掲載対象機種は「SG-1000」「SC-3000」「SG-1000Ⅱ」「セガ・マークⅢ」「マスターシステム」「ゲームギア」の6種となります。実際にはメガドライブのときと同様に同時期に発売された互換ゲーム機や関連製品も一緒に紹介しました。掲載ソフト数はそれほどでもないのですが、とにかくハードや周辺機器の数が多く手間のかかった本でした。

企画の発端は、「メガドライブで本を作ったんだからそれ以外のセガハード本も」という割と自然な流れで決まったのですが、個別に出すにはボリューム面や予想販売部数といった観点から難しいものがあり、現在のものに落ち着いたという経緯があります。製作中に他社さんからセガ・マークⅢの本が出るという情報が聞こえてきたりと紆余曲折ありましたが、競合はなさそうであることもわかったため胸をなでおろしたものです。

SG-1000の発売からメガドライブに至るまでの1980年代はセガにとって大きな転換点と言える時代でした。業務用機専業だった同社が初めてコンシューマ事業に参入し、それが転機となって玩具事業への参入、TV番組へのスポンサード、ゲームセンターからアミューズメントスペース、複合遊戯施設へと、単なるアーケードゲームメーカーから総合娯楽企業へと転身する大きな足がかりとなりました。今回の本では、単なるゲーム機を紹介するだけの本ではなく、現代のセガを形作るマイルストーンの役割を果たした「家庭用ゲーム機」というものについて振り返る、そんな一冊になるよう心がけて執筆しました。本書を通じて、そんな歴史の重みを感じ取っていただければ幸いです。

その一方で『パーフェクトカタログ』の名を関する以上、少なくともハードやソフトの掲載漏れがないようにすることは大前提なため、今回の本も様々な方の協力を頂いています。特にハードの写真にご協力いただけたUcchiiさん、ヘンリー浜川さんには深くお礼申し上げます。また、本書をお手にとってくださった皆さまの心に残る一冊となっていただければ、監修者、編集者としてこれ以上の喜びはありません。

ちなみに、現在は早くも次回の『パーフェクトカタログ』に向けて作業を進めております。近い内に詳細は告知できるかと思いますので、今後ともぜひ本シリーズをよろしくお願いします。


ABOUTこの記事をかいた人

1972年愛媛県松山市生まれ。アーケード、家庭用、PCはもとより美少女ゲームまで何でも遊ぶ、ストライクゾーンの広い古参ゲーマー。ただし、下手の横好きがたたり、実力でクリアできたゲームの数は決して多くないのが弱点。