ゲーセン店員の懐古主義で行こう 第19回:バニラシンドローム

 お早うございます、こんにちわ、こんばんわ。稲波です。
 最近、レトロゲームをプレイすることで、今のゲームがいかに洗練されて遊びやすくなっているかを実感しております。今やると操作性が悪かったり、システム自体が痒いところにだけ手が届かない仕様だったりと、今は恵まれているんだなぁと。古いところで言えば、初代ドラクエFC版とか、「かいだん」だの、会話するには東西南北の指示が必要だったりと、当時よくこんなので遊んでいたなぁと思いますね。それでも、今のゲームより魅力を感じるのは思い出補正なのか、それともゲーム黎明期の荒削りなエネルギーに当てられていたからなのか。個人的には後者だと思いますね、今遊んでも面白いですし。あの頃は色んな意味でエネルギーにあふれていましたね、いい意味でも悪い意味でも。「謎 亜紀とつかさの不思議の壁」なんて代物もディスクシステムで出ていたりしました(任天堂を通していない流通でした)。そういえば、やりたい放題な感じが好きだったゲームがあったなぁ……ということで今回紹介するのはこれ。


バニラシンドローム

 えっと、麻雀刺客じゃなくてごめんなさい。あれ、アーケードで遊んだこと無いんですよね。ということでバニラシンドロームです。最初に見たときは、まあ脱衣麻雀だよな(実際には脱衣要素はない)と思っただけでしたが、でも画面を見ているうちに、


この画面が出てきて

これ、うる星やつらの絵の人か?

 となったわけです。デモ中にキャラクターデザインが西島克彦氏であることは表示されるのですが、当時の私はそんなことには気づかずにぼんやり考えていました。ストーリー展開は、ふしぎの国のアリスです。何故か森に扉を見つけ、何も考えずに開ける主人公。


当然落ちる。アホですね。

 この時の声が野太くてびっくりしましたね。諸星あたるの外見から軽い声がするかと思えば、ケンシロウのような声が。そしてプレイしてみると、


打つ相手は常にバニラ

 そして、それに勝つと


ここで部屋を選んで女の子の元へ。

 という流れ。このタイトルのすごいところは、アーケードのくせにストーリーが長いところ。一回でクリアーするのは無理に等しいです。というわけで、


パスワードによるコンティニュー

 が、搭載されております。アーケードでパスワードでもコンティニューってこの頃は初ではないかと。その後は「ガイアポリス」「ウォーザード」というところでしょうか。ああ、そういや「イシターの復活」もそうだったような……
 それはさておき、このゲームが入荷している店舗が離れたところだったので、あまりプレイできなかったんですよ。なにで、店まで路面電車で20分とか掛かる場所だったので。それでも頑張ってプレイしました。

 そういや、その店の店員にワイルドな人がいましたね。見た目はスラッとして、龍虎の拳のロバートみたいな人だったんです。彼がある日バイクでコケたんですが、コケ方が悪かったのか膝関節の向きが変わるほどの怪我をしてしまいまして。膝関節が外れたんだと思いますが、そのまま自分でグキッと向きを直し、家に帰って酒のんで寝たと。医者に行ったらこっぴどく怒られたそうです。当たり前ですね。まあ、そんな痛い話はおいておいて、バニラシンドロームです。


プレイを進めると、こんなに魅力的(当時の話ですよ、もちろん)なグラフィックが。


炎天さま? それとも、永井豪キャラ?


(アーシェス)ネイ?


カルラってことは闇の世界の?


鬼で「だっちゃ」はいかんだろう、「だっちゃ」は

 と言った洗礼を受けつつ、進行していくと、更にきれいな女の子が。と、飽きることもなく遊んでおりました。しかし、店までの距離と懐具合がね……そんなわけでクリアすることはなく、中途半端で終わってしまいました。その後PC-9801版で遊んだりと、結構長く遊んだタイトルでありました。しかし、今思い出してみてもニチブツ麻雀はよく遊んでいたなと。「トリプルウォーズ」なんかも結構遊びましたね。アニオタの私としては、ツボであったとしか思えませんね。バニラシンドロームはPCエンジンに移植された時はバニーキャラが増え、声がつきました。それも島本須美さん、日高のり子さん、島津冴子さんと超豪華。しかもCGは手が入り、アーケードよりもきれいになってました。そうそう、主人公の声優古川登志夫さんで、ただのあたるであります。しかし、当時PCエンジンを持っていなかった私は涙をのんで諦めたわけです。実物の映像はこちら。

 しかし、出て来る女の子は今の異世界転生者のラノベに出てきてもおかしくない属性ばかり。ある意味ハマるのは必然であったのかもしれません。昔っから好きだったんだな、こういうの。大事なのは


巨乳!


肌色!

ですね。外せない要素だと思います。エロだけを無意味に前に出されるとうんざりするんですけどね。そういう意味でも、いらつくほどのあざとさはなく、色気で主人公を籠絡するような気もなく、彼女たちは普段からこうだろうなと思える自然体なのがいいですね。こういうゲーム、また出てくれないかなぁ。でも、今だとパクリだなんだと煩くて面倒なんですかね、残念です。

今回はこの辺で。ではまた~

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